あの日、ぼくには「絵具」が「宝石」に見えた
その日もいつものように絵を描いていました。
当時のアトリエは、今よりも狭くて、だけど、窓から夕焼けの光が綺麗に差し込む部屋でした。
当時は個展の準備の真っ最中。
個展のテーマは「宝探し」。
小さな作品を散りばめて、その中から自分だけの宝物を探してもらうような展示にしたいな、と思っていました。
そんな、展覧会へ向けて、その日のアトリエでの制作が一段落して、さて休憩しようかな、と思っていた時。
ふと、今描き終えたばかりのパレットを見ると、そこに夕方の光が差し込んでいるのが目に入りました。
さまざまな色の絵具たちに、太陽の光が当たって、キラキラときらめいて見えて
自分はその時
「絵具って宝石みたいだな」
と、感じました。
これが、自分の中で「絵具」と「宝石」が繋がった瞬間でした。
ちょうど、その時に「宝探し」をテーマにした展覧会を計画していたこともあり
「この感覚を作品にしてみよう」
と思い至りました。
そして、描いた最初の宝石作品がこちら。
初めての宝石作品、荒削りだけど自分はとても気に入っていて、BASEショップのロゴにも採用しています。
これが「PIGMENT JEWELRY-絵具の宝石-」が生まれた瞬間でした。
最初は、展覧会の中の1枚の絵。
でもそれが、今は1つのシリーズとして成長してくれました。
自分の中では、一番多くの方のお手元にお届けできたシリーズです。
独立して、専業の画家になるきっかけもくれました。
人生何が起こるかわかりませんね。
自分にとっては、パレットの上で見つけた宝石が、分岐点でした。
皆さんの人生にも、たくさんのきらめきがありますように。
オーダー再開まであと4日。
(オーダーご検討の方はこちら)
今日もご依頼作品を進めつつ、準備に勤しみます!
では、また🖐️
画家
TAKUYA YONEZAWA
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