コロナによる韓国大学院生の日常

今回はコロナによる大学（院）への影響について書きたいと思います。

○授業開始日のおくれ

　もともと大学院の授業が開始されるのは３月２日でした。オリエンテーションが２月25日に予定されていたので、２月２２日には韓国へ移住しようと考えていました。しかしコロナウイルスが韓国で大流行したため授業開始日が３月１６日まで延期されました。（もちろんオリエンテーションも中止になりました。）

○オンライン授業

　コロナウイルスの蔓延を防ぐために授業開始から”最初”の２週間は、オンラインで授業を行うことになりました。私が所属している”大学院”プログラムのオンライン授業が決まったのは授業開始の２週間前、その一方で”大学”では大学院よりも早くオンライン授業の意思決定がされていました。もう少し早く情報を得ていたら、韓国に行くまでの予定を調整できたのに、と思いました。

（＊２週間の自己隔離期間がひつようだったので、もう少し早く教えていただければ、日本に滞在する時間を増やすことができました。）

　そして授業が始まった最初の週に”一度目”のオンラインクラス期間の延期がきましました。この一度目の延期では４月１０日までオンライン授業を行うことが決定されました。

　そして”二度目”のオンラインクラス期間の延期が授業開始から３週間目にきましました。この延期によって５月８日までオンライン授業を受けることになりました。そして今回の学院側の決定ではオンライン授業の延期以外に２つの重要な決定がありました。

　１つ目が中間試験の中止、そして2つ目が成績評価が”相対評価”から”絶対評価”への変更です。大事なことなので２回いいます。成績評価が”相対評価”から”絶対評価”に変更されました。←これは正直に言って一番嬉しい。

　1つ目の中間試験に関しては、試験が筆記型の試験だったのでオンラインで試験をやるには少し困難を伴う可能性があったので納得できました。（オンライン上で試験が受けれるならカンニングしほうだいなので。）その代わりとして課題提出が追加されました。　

　２つ目の成績評価基準の変更は学生にとっては一番嬉しいニュースだと思います。私の通う大学院は珍しく相対評価によって成績を評価します。これが学生に与える影響は非常に大きいです。例えば、大学院を卒業するのに必要なGPAが３.０以上、卒業論文を書くために必要なGPAが３.７以上、奨学金をもらうのに必要な最低GPAが３.５以上など、GPAによって大学院での生活活動が決定される場面があります。ここで相対評価の場合、クラスによって異なりますが、クラス規模によっては全体の４０％以下だけが３.７以上のGPAをもらうことが可能です。したがって学生内で成績評価をめぐる競争が起こります。（実際にプログラムの先輩、そして卒業生の教授がGPAをめぐる競争は激しいと言っておられました。）なので今学期に限ればこの競争から解放されて生徒が同士が協力しながら高い成績評価をもらうことが可能となる可能性があります。わたし個人としては英語で勉強する（試験を受ける）ことに対して不安を感じていたので、とても嬉しい変更となりました。

○大学院から得られる資産

　大学院から得られる資産についてクラスメイトと大学施設の２点から書きたいと思います。

　先ほどから述べているようにコロナウイルスの影響で授業がオンラインになったためクラスメイトと実際に会ったことがまだありません。（画面越しには顔を見たことがあります。）なので大学院で築くことのできる人とのつながりをまだ築けずにいます。

　大学施設については一部施設が現在は解放されていますが、厳しいセキュリティが敷かれているため、出入りするのも大変です。（一部のたてものは学生証が発行されていないため入ることすらできません。）

　先ほどの授業に加えこのような理由があり、休学申請をする学生もいます。（なぜか１学期の人（first semester）の学生は休学申請ができないという学校ルールがありましたが、今回のコロナウイルスの影響で例外的ではありますが可能となりました。）

まとめ

　韓国での大学院生活らしきものが始まって約３週間が経ちましたが、実際に大学院に通っていないのでまだ大学院生になったという実感が持てずにいます。コロナウイルスの世界的な大流行によってふだんとは異なった形でわたしの大学院生活が始まりましたが、これはこれで時代の転換期を体感できている考えると悪くないとも思えます。これからこの状況がどのように変わっていくのかはわかりませんが、人生に一度の経験と思って楽しんでいきたいと思います。