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muracoの直営店をOPENして感じたこと。

大変ご無沙汰しています。muracoの村上です。前回の記事からすごく時間が経ってしまって、noteの界隈の方々がmuracoを忘れてしまっていないか心配です。

早いもので、muraco TACHIKAWAのOPENから既に4ヶ月が経過しようとしています。本当にあっという間でした。今回の記事は、この直営店OPENを経験して、得られた経験をレビューしてみようと思います。内容は当社従業員にもヒヤリングし、彼らの視点も交えつつ、直営店OPEN後に得られた貴重な経験を文書にしていきます。

muracoの現在地の確認

muraco TACHIKAWAのOPENが決まった当時、様々な方々と会話する中で「勢いありますねー!」「Greensspringsなんで凄いじゃないですかー!」などとお声をいただき、1mm位は有頂天になりそうな気持ちも生まれていたのですが、現在の当社の売上規模などから考えると、全くもってメジャーブランドなどと呼ばれるブランドではないことは明白でした。
それでも、muraco TACHIKAWAをOPENさせてから、多くのメディア様から取材頂いたり、プレオープンでお越しいただいた多くの取引先様からのお言葉で、「少しは認知が広がっているのかな」という勘違いをしたものでした。

その勘違いが、まさしく勘違いだったと立証できたのは、今回の記事の準備で行った、社内へのヒヤリングで得た当社従業員からの声でした。

muraco TACHIKAWAには、muracoを知らないお客様からの、muracoは何者なのかの質問が多く寄せられました。「何のお店?」「どこのブランド?」「海外のメーカーなの?」「アウトドアのお店?」「ここは催事なの?」などなど。

最後の「催事なの?」に関しては結構“堪える”一言ですが、これが我々muracoが置かれている現在地なんだと知ることができました。分かっていた事ですが、改めて再確認できて非常に良かったです。このお店を情報発信の一つのチャネルに育て、これらのお声が少しづつ小さくなる実感を得られるまで、手を緩めてはいけないなと感じました。

店舗 vs 本社

OPEN前に、何人かの方々から、お店をOPENさせた時に発生するネガティブな要素の一つとして挙げていただいていた、情報伝達の難しさですが、こちらも例に漏れず発生しました。東京立川と埼玉狭山は地理的にも割と近いし、muraco商材の商品補充や、勤務シフト応援などで、本社従業員が頻繁に足を運んでいるにも関わらず、「本社の人が〇〇」と「立川の人が〇〇」と言う声が行き来していました。

それぞれが置かれた環境と立場が異なり、同じ意思で動けているようで動けていなかったのだと理解しています。仲が悪いわけではなく、コミュニケーション不足が主たる要因です。その不足要因は俗にいう「忙しい・・・」「シフトが・・・」というものですが、基本的にこの問題は個人個人の意識付けの問題がほとんどです。ただ、これは仕事なので、仕組み作りが必要な場合もあるのではと感じ、muraco TACHIKAWAの運営に関わる業務全てに、TACHIKAWA店の担当、本社の担当を任命しました。それぞれの業務は担当者間でコンセンサスをとり実行に移す。働いている現場が違うのである程度のタイムラグは許容する。などを指示しました。さてどうなるかwe'll see.

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muraco TACHIKAWA店内

muracoの外側から入口、さらに内側へ

私たちは基幹店であるmuraco TACHIKAWAの他に、本社である埼玉県狭山市の自社工場敷地内にあるmuraco FACTORY BRANCHという小さな店舗も運営しています。この店舗にはmuracoを目掛けて、muracoが好きな、興味のあるお客様や、営業を掛けたい法人の方々など、何らかの目的を持ってご来店されるお客様が殆どで、通り掛かりに来てみましたというお客様はほぼいらっしゃいません。いわばmuracoを知っている「muracoの内側のお客様」です。

一方、muraco TACHIKAWAは、まさに「muracoの外側のお客様」にリーチできるという点が最も大きな強みです。muracoに興味がない人も、muracoが好きじゃない人も、muracoが何なのかさえ知らないお客様にも、お店がある事でmuracoの入り口には最低でも立っていただくことができます。これは物理的にお店をOPENしなければ存在し得ないお客さま層です。やはり直営店を持つという面白みはこの部分に凝縮されているような気がします。Twitter、Instagramなどweb経由で繋がる出会いもありますが、やはりフィジカルに繋がる出会いの場としての店舗の存在は、これからのmuracoブランドの拡大に大きな意味を持つと確信しています。広告やSNSチャネルではなく、我々の主要顧客層の方々が感じられる、自然なブランド体験の入口がこの店舗だと感じるのです。

さらに、muraco TACHIKAWAの従業員の接客を通して、muracoの入口に立っていただいたお客様が内側へ、または既に内側にいたお客様がさらに内側に入っていただけるという経験は、まさに店舗運営の醍醐味です。お客様がもともとブランドに持っていた価値観や評価と合わせ、muracoのスタッフとの交流を経た“体験”が更に深度を深める事に繋がっています。僕は予々「不得意な部分を得意にするよりも、得意なところを更に伸ばそう」と伝えています。muraco TACHIKAWAの従業員はとにかく人と接するのが好きな人材が揃っていて、彼らの長所がそのまま活きた一つの結果なのだと感じます。

この深度を深める、「接客体験」はこれらの感情的な評価だけに留まりません。

顧客層の属性把握

muracoの顧客層は30代前半から40代前半の男性です。これはSNSのインサイトからの数値です。(ちなみに僕個人のアカウントもほぼほぼ同様です。しかも更に男性比率が多いというなかなかな結果になっています。)そしてそれらの方々の更に詳しい属性は、フォロアーの方々のアカウントや、さらにそのフォローしている人を見たりすると何となく見えてきます。

よって、我々自身もある程度お客様の属性は把握していたつもりで、ECの売上も伸ばせていることもあり、必ずしも接客を通した顧客作りが、これからのブランド運営において、且つ、現代の世の中において、mustではないような意識もしていました。さらにアウトドア市場全般に求められているモノ、求められている商品やそのトレンドなどは、競合他社や卸先様からの情報でその殆どは得ることができるとも思っています。

しかし、muracoに求められているものは、このアウトドア業界のトレンドと必ずしもイコールではないかもしれません。我々は、所謂アウトドア業界のメインストリームではなく、独自の価値観や世界観作りを目指しています。我々の発信や店舗での接客体験を通じて、muracoの内側に入ってきたお客様が実際にどう感じているのかを知ることは、我々が目指しているものに近づけているのかどうかを推しはかるヒントになると思います。この評価の行き来が、売上だけではない、より具体的な課題生成に役立つでしょう。

とはいえ、改善点だらけの店舗運営はまだ始まったばかり。従業員全員が、この新しい取り組みに積極的に取り組み、様々な経験を積み上げていく途中です。お店作りの面白さはこれからが本番でしょう。そんな未完成なmuraco TACHIKAWAを目撃しに、まだご来店いただいてない方は必ず。もう行ったよという方は今週末にもう一度ぜひお越しください。

番外編

OPENしてわかった細かいことを最後に。

1:店内BGM用のスピーカーが貧弱。B&O社のbeo sound balanceを2台投入。デンマークのプロダクトデザイナー、Cecilie Manzデザイン。ちなみに本社には彼女のデザインしたFritz Hansen社のCaravaggioも。

2:OPEN景気は存在する。ご祝儀購入で勘違いしない心構えが必要。

3:テントを張った状態で提案できるのは思った以上に強みになる。

4:犬の散歩のまま入れるのも思った以上に喜ばれる。リードのまま入店できます。ワンちゃんと一緒にご来店ください。

5:店内で使用している@Aromaさんのアロマへの問い合わせが異様に多い。アロマの種類は「高野槇」と「吉野檜」を使用しています。近々店頭でも発売開始予定です!

ご案内

最後にご案内を一つ。

現在、muraco TACHIKAWAでは「“最適”と暮らす」をVISIONに掲げる、"THE”のPOP UP STOREを開催しています。

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日時:2022年6月13日(月)〜27日(月) 11:00~19:00
場所:東京都立川市GREENSPRING2階muraco TACHIKAWA 店内
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さらにその後、muraco ApparelのPOP UPを企画しています。是非今後もご注目ください。

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