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診断士の研究会は何をするところ?

あけましておめでとうございます。中小企業診断士の宮﨑です。
新年1回目のブログ当番に当たり緊張しています(笑)。
さて、新年は新しいことを始めようとする方も多いかと思います。
特に、2018年に中小企業診断士試験に合格し、2019年からいよいよ診断士として活動しようとする方の中には、まずは診断士の研究会に参加しようと思っている方もいらっしゃるかと思います。
ですが「研究会」というと、何を研究しているのだろうか、など、仰々しいイメージをもたれるかと思います(私もそうでした)。
私はちょうど去年の今頃(2018年1月)から研究会に参加し始めました。私が出席したり、様子を聞いたりした経験から、独断と偏見で、研究会について書いてみたいと思います。

独断と偏見による分類

まずそもそも研究会と名前が付いていますが、大学の場で行われるようなアカデミズムを追求するものではなく、診断士の能力を相互に向上させようとする活動ととらえた方が良いと思います。
この点と、私の1年間の経験を元に、独断と偏見で研究会を以下の図ように分類してみました。

Aタイプ-診断士実務を講義形式で学ぶ

診断士実務の経験を持つ方から、講義形式でお話を伺う形式です。
中小企業診断士1次試験の「中小企業経営・中小企業政策」で出題されるような各種施策や中小企業の現状について、実際どうなのか紹介していただけます。具体的なテーマは、各種補助金や、事業再生・事業承継・M&Aなどがあります。
もちろん中小企業白書や教科書の読み合わせではなく、実際に講師の方が関わった企業の実例紹介が中心となります。
講師の方は、外部講師の場合もありますが、研究会メンバの持ち回りもあります。つまり参加者もいつか講師側になることもあります。

Bタイプ-ビジネス教養を講義形式で学ぶ

ビジネスの教養といっても、診断士の実務に近いものから一般教養に近いものがあります。
診断士実務に近いものは、財務会計や情報技術があり、一般教養に近いものとしては、デザイン思考やSDGsなど、最近流行の話題もあります。
一般教養と言っても、いつ診断士活動につながっていくか予想が出来ませんので、普段から準備しておくことが必要なのでしょう。
また、企業内診断士の方にとっては普段の会社業務に直結する話題もあるかもしれません。
こちらも講師は外部の場合と研究会のメンバの場合があります。

Cタイプ-ビジネス教養をワーク形式で学ぶ

分野はBタイプと同じですが、ワーク形式で手を動かして学びます。
具体的には、財務会計分野ならある企業の財務諸表を評価したり、思考方法分野の場合は考えを具体的な形にするワークを行ったりします。
初対面の方とのワークだと、初めは気恥ずかしさもあるかもしれませんが、参加者同士の相互作用により講義形式とはまた違った気づきを得ることが出来ます。
なお、前半を講義、後半をワーク、という形式もあります。

Dタイプ-診断士実務をワーク形式で行う

実はこのタイプは研究会というより、実務従事と呼んだ方が良いかもしれません。
診断士試験合格後の実務補習もこのタイプだと思います。
都道府県の各協会で行っている実務従事や、マスターコースの一部などが該当します。
もちろん、診断士の更新に必要な実務ポイントも付く形になります。

どの研究会から参加すべきか

結論としては、少しでも興味がある研究会に出てみましょう、なのですが、特に企業内診断士の方は、Bタイプ(ビジネス教養を講義形式で学ぶ)から参加されると入り込みやすいかなと思います。診断士実務に直結しなくても、会社の業務に近かったり、個人的興味がある分野なら尚更です。

なお、研究会の名称に「財務会計」など特定分野が入っている場合でも、一般的な名称が付いている場合でも、月によって分類が毎回変わる事があります(ある月はビジネス教養、ある月は診断士実務など)。従って、興味があるテーマの時だけ出席してみるのも手です。しかし、その研究会に1回出席すると、結局は毎回出席するようになる方々が多いように思います。
なお、診断士試験合格直後や実務補習中でも、参加できる研究会もあります。私がちょうど1年前から参加している「中小企業政策研究会」はそのうちの一つです。

番外編

研究会のあとには懇親会が開かれることが多いです。
講義形式では講師の方や他の方と直接会話することはあまりないですが、懇親会では会話が出来ます。また、アルコールによって、お互いに緊張感というか精神的ハードルが下がります。講義の時やワークでは固いことをおっしゃっていた方でも、違った一面が垣間見えたりして、興味深いです。
是非、懇親会まで参加されることをお勧めします。

IT系企業に所属する企業内診断士です。