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本の紹介112冊目 『アフターデジタル2』

こんにちは、TAKUです。

今日紹介するのは、
藤井保文さんの著書『アフターデジタル2』です。

この本は、株式会社ビービットで東アジア営業責任者を務める著者が、

最先端技術を使って世界に
新たな価値を与えている中国の例などを
元に、社会や顧客の課題をどう解くのかという
DXやUXが綴られた一冊です。

【著者の藤井保文さんについて】

著者は株式会社ビービット東アジア営業責任者です。

東京大学大学院情報学環・学際情報学府修士課程を修了後、2011年ビービットにコンサルタントとして入社しました。

2014年に台北支社、2017年から上海支社に勤務し、現在は現地の日系クライアントに対して、UX志向のデジタルトランスフォーメーションを支援する「エクスペリエンス・デザイン・コンサルティング」を行っています。

2018年9月からはニューズピックスにおいて、
中国ビジネスに関するプロピッカーを務めています。

【世界中で進むアフターデジタル化】

著者は、
中国や米国、一部の北米や東南アジアの
国々で見られる現象として、日常の支払い、飲食、移動など、もともとオフラインだったものがすべてモバイルで完了できるようになっているといいます。

例えば中国では、都市部の現金使用率は5%以下まで低下しており、「アリペイ」「WeChatペイ」というモバイルペイメント(決済)の利用が浸透しています。

自動販売機にお金を入れることができず、
レストランでは注文から支払いまでをスマートフォンで完結でき、テーブルの隅に貼ってあるQRコードをスマートフォンのカメラで読み取ると、メニューが表示され、注文も支払いも全てスマホで行うことができます。

その他にも、デリバリーフードアプリは「食のインフラ」となり、都市部での移動はシェアリングが便利でこれもスマホで完結します。

オンラインがオフラインに浸透して、もともとオフライン行動だった生活が次々オンラインデータ化し、個人のIDにひも付けられ、膨大かつ高頻度に生まれる行動データが利活用可能になるのだと学びました。

【移動から金融、金融から生活すべてをつなげるGrab】

2019年にソフトバンクワールドの基調講演で孫正義氏は、ペイメント機能に始まり、移動、飲食、金融など生活インフラ機能を全方位的に捉えたアプリを「スーパーアプリ」と表現しました。

スーパーアプリになり得るサービスは、毎日利用される「ペイメント、Maas、コミュニケーション」の3つです。

中でもアジア圏では、ペイメントとMaaSが強く、
ペイメントでは、インドのPaytm(ペイティーエム)、フィリピンのCohns.phg(コインズ)などがあります。

これらはMaaSやコミュニケーションから始まっても、最終的にはペイメント機能を持つことで全方位に機能を拡大し、アフターデジタル型産業構造で頂点に君臨する「決裁プラットフォーマー」になるのだと学びました。

【日本企業の処方箋】

著者は日本におけるDX、OMOについて、

・地盤固め(DXの必要性、目的の認識をそろえる)
・目指す絵の確認(ケイパビリティの取得、高LTVモデルの転換)
・まずは経験する(早めのラーニング、社内全体を巻き込む)

これらが大切だといいます。

そしてケイパビリティを調達するために、
対話型組織の文化を作り、「目指す世界が近い企業」と補い合うことが大切だと学びました。

【最後に】

本書は、株式会社ビービットで東アジア営業責任者を務める著者が、

最先端技術を使って世界に
新たな価値を与えている中国の例などを
元に、社会や顧客の課題をどう解くのかという
DXやUXが綴れた一冊です。

ぜひ読んでみてはいかがでしょうか!

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