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映画の紹介59本目 『100歳の少年と12通の手紙』

こんにちは、たくやです。

今日紹介するのは、
『100歳の少年と12通の手紙』です。

この映画は、
エリック=エマニュエル・シュミット監督の作品で、

ベストセラー小説『神さまとお話しした12通の手紙』を作家である監督自身が脚色、監督を務めて映画化した物語です。

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【監督のエリック=エマニュエル・シュミットについて】

監督はフランスを代表する劇作家です。

1990年に演劇界にデビューを果たし、フロイトの元に訪れた青年との会話を舞台化した第2作『訪問者』が絶賛されて、1994年にモリエール賞を受賞しています。

1997年にはアラン・ドロンの舞台復帰で話題となったマリニ劇場上演の『謎の変奏曲』が完売の大ヒットとなり、1999年に再演します。

その後、マリニ劇場の小劇場で初演された『イブラヒムおじさんとコーランの花たち』も絶賛され、2004年にはオマー・シャリフ主演で映画化して、彼にセザール賞主演男優賞をもたらしました。

また、コンピエーニュ帝国劇場では、『訪問者』がオペラ化され、この成功でモーツァルトのオペラ『フィガロの結婚』のフランス語版の台本を原作戯曲に近づけた版で脚色し直して公演します。

映画監督としては、『100歳の少年と12通の手紙』を映画化した同名作品で監督を務めました。

【あらすじ】

白血病で入院中の10歳の少年オスカーは、自分に対して本当のことを何も言わず、腫れ物に触るようにしか接しない大人たちに不信感を抱いてました。

そんなある日オスカーは宅配ピザ屋の女主人ローズと出会い、彼女の言葉遣いは悪いが歯に衣着せぬストレートな物言いにオスカーは惹かれます。

しかしオスカーへの骨髄移植が失敗し、余命が残りわずかしかないことを主治医のデュッセルドルフから両親が知らされます。

そこでショックのあまり両親がオスカーに会うことを拒む姿を盗み見てしまい、彼は大人への不信感を一層募らせて心を閉ざしてしまうのでした。

ローズはデュッセルドルフにオスカーの話し相手になるように強引に頼まれて、しぶしぶ応じます。

そしてオスカーの置かれている状況と彼の大人への不信感を知ると、大晦日までの12日間、1日を10年と考えて過ごし、毎日神様に手紙を書くようにオスカーに言うのでした。

神様など信じないと言うオスカーでしたが、ローズに諭されて早速手紙を書きます。

それから毎日、10歳ずつ年を重ねることになったオスカーは、ローズの助けを借りながら、10代で同じ病棟に入院しているペギーに恋をして20代で彼女と結婚するのでした。

そしてクリスマスの夜、両親も自分と同じように「いずれは死ぬ」という当たり前のことに改めて気付いたオスカーは両親と仲直りするのでした。

幸せを感じるオスカーでしたが、病魔は着実に進行して、夢の中で神の存在を感じたオスカーはその感動を手紙に綴ります。

そして大晦日、オスカーは穏やかに亡くなります。

ローズの家の玄関先にオスカーの両親がオスカーの遺品を詰めた箱を置いていき、その箱には、短い期間ではありましたが、ローズとオスカーの2人の思い出が詰まったものが入っていました。

そして「死」を極端に恐れ、決して葬儀に参列することがなかったローズは、生まれて初めて、遠くからオスカーの葬儀を見守ります。

そして自分の無力感に苛まれるデュッセルドルフを励ます。

ローズは病院の前で移動ピザ屋を開いて、ラストを迎えるという物語です。


【最後に】

本映画を鑑賞して、
特に「1日を10年と考えて過ごす」ことが心に残っており、日々を何となく過ごすのではなく、”時間”に対する”不可逆性”の意識をもっと持つ必要があると感じました。

オススメの作品です!

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