VOL.5 「15分でわかる社会起業の一歩!地域社会人大学開校レシピ」

1. 費用について

私もそうでしたが、やはりみなさまもいざ始めようとすると費用面が気になるのではないでしょうか。お金持ちの道楽であれば別ですが、我々は家族を必死に養う普通のお父さんであり、そんなに金銭的な余裕はございません。

私もビジネスマンでしたので、試しに事業計画を作成してみましたが、収益と支出をやりくりしようとするとなかなか思うような理想とする社会人大学院のイメージが湧かず、一旦事業計画は断念しました。

そこで、まずは小さく産んで、参加してくださる方々の意見を頂きながら、アジャイル方式(やりながらトライアンドエラーでカイゼンしていく)でいこうと決心しました。多分ビジネスマンのように投資回収(ROI)、収支を最初に計算していたら一歩が踏み出せなかったと思います。

ここで今まで発生した費用をみなさまへ共有します。人件費などの実働は考慮しておりませんが、まず会を開催するにあたりかかったすべての費用を算出しました。

(支出)

1. 会場費用              1,000円(一回あたり)✖️3回分

2. マスターチラシ代(カラー)     1,500円(100枚)

3. ホワイトボードマーカーなど備品   500円

4. 印刷費用(アンケートなど)     1,000円(3回分) 

5. 講師謝礼              2,000円(2名分)

(収入)

1. 参加費用(3回目から徴収)      500円(12名)

               (講師や学生、スタッフからは徴収しない)

(収支)

3回開催した時でちょうど▲約2,000円の状況です。

次回からは会場費用は補助金ででるので、この金額もなんとか回収できそうです。

実は、第2回目を終えて、みなさまからのアンケートとご意見のなかで、講師の方への

謝礼、場所代の負担があるべきとの意見を頂き、金額や方法論についてのご意見を参考にして、まずは反映させました。

赤字のままであれば、正しい理念があってどんなに素晴らしいものでも、誰かに負担が偏ることになり、会の継続性が危ぶまれますので、継続可能性にはどういう方法が良いのかを検討しました。

結果としては、参加費として300から500円のレンジ、そして面白かったのはポストプライシィング(あと値付け)の提案などもございました。ポストプライシングはとても興味深かったのですが、講師のかたが値段によって講義の優劣の判断を受けてしまうような懸念もあり、本来の趣旨から大きく離れてしまう危惧もあり一旦諦めました。

将来的に補助金や寄付など様々なファンディングを検討して行きますが、まずはこの方法でワンコイン(500円)、学生・講師無料でスタートしました

細かい話ですが、集金方法も教会式に巾着袋を回して、自分たちでお金を入れていただく形にしました。(より主体的な支払い、相互信用関係のある集金方式を採用しました)

細部に主体的な工夫を入れ込むことを会の運営に意識づけをしております。

(補助金などの活用)

回を重ねるにつれて外部のかたで興味を持っていただける方も増えてきて、新宿区社会福祉協議会の方などが親切に活用できる補助金などを紹介してくださいました。(例、地域コミュニティ助成金、地域サロン登録など)

例えば、会場費用などは補助金が出たり、また参加記念品やお茶なども負担できることを聞きました。これこそ、“ソリューションありきではなく、ミッションありきの為せる業”かと感動しました。

ただ講師の費用は外部招聘講師だと出るが、会の登録メンバーでは認められないなど、我々の求めていること(誰でも講師)と現状があっていないものもございました。こちらは地域行政単位にて異なるため、みなさまの管轄している行政で社会福祉協議会、区役所などに問い合わせを行うと意外に手厚い補助が出ることもあるかもしれません。ぜひ活用なさってくださいませ。


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