見出し画像

【質問の回答】学校事務職員の、子どもとの関わり事情。

いつもありがとうございます。
学校事務職員は、俯瞰的に子どもの情報を整理できる結構いい感じのポジションにいるなと思っている、学校事務職員のタクトです。
#子どもに関わる部分については担任や担当が無いので全校児童に幅広く関われる
#保護者や他職種との関わりから家庭の貧困状況など教育以外の情報も入ってくる立場
#それはそうといい感じのポジションとは
#語彙力

今回は、僕の記事を読んでくれているnoteユーザーさんから事務局を介してメールで質問をいただいたので、その回答を記事にしたいと思います。
(きっと「学校事務」という仕事に興味をもってくれている方で同じような疑問を持つ方もいるだろうなという素敵な質問だったので。)

noteユーザーさんから質問をいただきました。

以下、質問いただいたメールの抜粋です。

私は現在、学校事務職員としての生徒の教育サポートに興味を持っております。学校事務職員は
1)教員とは違い、生徒の評価を行わない立場にある
2)カウンセラーとは異なり、子供に触れ合う機会が多い
ため、生徒にとって相談しやすい存在になる可能性が高いと考えたからです。

そこで、以下のことを質問させていただきたいです。
1)実際学校事務職員は子供と関わる機会が多いのでしょうか。
2)どういった場所やイベントで生徒と仲良くなるのでしょうか。(廊下、窓口、体育祭など)

お忙しいところ、申し訳ございません。何卒、よろしくお願い致します。

原文ママ

まずは、学校事務という仕事に興味を持っていただいてありがとうございます。すごく・・・すっごく嬉しいです。が、そのことを書いていると、長くなってしまう(質問者さんの時間を奪ってしまう)ので、さっそく質問に対する回答から入りますね。
2つ質問をいただいたので、順番に答えていきます。

質問1:実際、子どもと関わる機会はどの程度?

回答1:あなた次第です。でもそれが良いところ。

学校事務職員は、教員と違って、学級担任になることもなければ、授業をすることもありません。授業や学校行事などに向けて間接的にかかわることはありますが、基本的には直接的な関わりはほぼ無く、学校事務が「学校における、児童生徒への直接指導以外の業務」と言われるように、そもそも職務・業務の中に、「子どもとの関わり」は含まれていません。

ですが、(これは事務職員に限らずですが、)学校という「子どもが目の前にいる現場」に勤務している以上、「全く関わらない」ということはまずありません。
朝、廊下で会えば挨拶をするし、職員室に用事があって来た子への対応をすることもあります。

そして、そこから先はその人次第です。

職務内容に「子どもとの関わり」が明記されていない以上、直接的な関わりをほとんど持たずに仕事をすることも可能だとは思います。子どもとの関わりに苦手意識がある方はもしかしたら、そういった形で仕事をしているかもしれません。

逆に、子どもと関わりたいという思いがある方であれば、様々な形で関わることができる立場でもあります。
最初に述べたように、学校事務の仕事は間接的に子どもに関わる内容も多いため、そこからつなげて子どもと直接的な関わりをもつ方もいると思います。

また、過去の記事で僕が書いてきたように、この仕事は、最終的な成果が教育活動=子どもへの影響につながることなので、自分の仕事の内容を突き詰めていった結果、子どもと関わっている方もいるかなぁと思います。

個人的には、学校という「子どもたちがいる現場」で働いている以上、子どもとの関わりは大なり小なり必ずあるので、(職務になっているわけではないけど)それを活かして仕事することが大切だと思っているし、学校という場において、子どもたちが「先生じゃない大人」と接することも必要な気がしているので、僕はめちゃくちゃ関わります。
#あと単純に子どもらと遊ぶの好き

なんか質問の回答としてははっきりとした答えになってなくて、申し訳ないのですが、本当に「学校事務職員による」というところだと思います。
逆に言えば、職務になっていない(関わるのは必須じゃない)割に、関わりをもつ機会はいくらでも作れるので、教員と違って、自分なりに「子どもとの距離感を調整できる」ところが良いところかなと思います。


質問2:どんなふうに子どもと仲良くなる?

回答2:あなた次第です。でも、それが良いところ。

質問1の回答を読んでもらえばわかるとおり、そもそも関わり方やその機会が明確に決まっていないので、もう本当に「人それぞれ」です。

が、質問者さんの意図からすると、仲良くなる具体例を知りたいということだと思うので、あくまで“僕の場合は”ということで書かせていただきます。

今の学校で言うと、着任した4月の始めに、新しく異動してきた先生たち一人ひとりが全校の前で挨拶する機会があったので、そこで覚えてもらって仲良くなった子もいます。

あと、職員室に用事があってくる子が結構いる(チョーク係さん、放送委員会の子、毎週のように上靴忘れてサンダル借りに来る子(笑)、遅刻して登校して職員室に挨拶に来る子、などなど)ので、そういった子たちの対応を毎回する中で仲良くなったりもします。

他には、1年生が学校探検&先生を覚えようキャンペーンみたいので職員室に話に来ることがあるので、そこで仲良くなったりも。

こんな感じで、職員室で仕事をしていれば、事務職員であっても、子どもたちから見た学校内での立場としては「職員室にいる先生」として扱われるので、教育活動の中で直接的に関わって仲良くなっていったりします。
(あ、事務室勤務の場合はちょっと違うかもです。僕は経験無いのでわかりませんが。)

また、学校の実情によって全員が全員できるわけではないですが、事務職員によっては、例えば、教材の使用状況を確認するために授業を見に行ったり、行事での運営状況や安全面の確認のために行事に顔を出したりする中で子どもと仲良くなる方もいると思います。

あと、ここから先は参考にしなくてよいですが、低学年に絵本の読み聞かせをしたり、昼休みに中学年をドッジボールでボコボコにやっつけたり、昼休みに6年生の教室で腕相撲対決をしに行ったり、下校のときに昇降口で出てくる子とグータッチをしたり、毎日全教室を回って声掛けしてくといったあの手この手で関わる事務職員もいます。

僕は小中学校勤務しかしたことないので、あくまで自分の肌感ですが、特に小学校であれば、その気があれば割と仲良くなる機会は作りやすいのかなぁと思います。

ただ、ちょっと真面目な話をすると、その学校での経験年数や時期によっては、「とても子どもと関わっている時間なんか取れません。」みたいなことも全然あるので、仕事をしていく中で、どこまでどう関わって、それをどう意味付けしていくかみたいなことは考える必要があるかなと思います。

でも、この「子どもとの関わり」こそが、僕たち学校事務職員が、わざわざ“学校”現場で仕事をしている価値に繋がっていく(と僕は思う)ので、それも「学校事務」という仕事の魅力だと思います。

最後に・・・とお礼

改めて、質問していただきありがとうございました。メールの文章を一部抜粋してしまいましたが、文章から「学校事務」という仕事に向き合おうとしてくれているのが伝わってきた素敵な質問文だったので、載せさせていただきました。
教員や他の職種との違いからご自分の考えを述べられていることと、そのベースに「生徒の教育サポート」を置いてくれていることが素晴らしいなと感じました。世間的に(超)認知度の低い学校事務という仕事の本質を考えて質問するのは難しかったと思います。素敵な質問で素直にうれしかったです。ありがとうございました。

はい。今回はこんな感じです。
こんな感じの回答で良かったかなぁ。王道の正解の答えになってないかもしれませんが、わざわざ僕に質問をしてくれたということは、僕なりの回答をしないと意味がないなと思い書いてみました。
微力でも質問者さんの助けになっていることを祈ります。

学校現場からは以上でーす。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?