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15年分の後悔

ボクは逃げ続けてきた。

惨めな現実から、
努力することから、
重いプレッシャーから、
将来と向き合うことから。

都合の良い言い訳を探しては、
自らを正当化し、ただひたすら逃げ続けてきた。

そんな過去を今になってひどく後悔している。

そして、二度とあんな後悔はしたくない、
心からそう思っている。

そこで、この記事では、自戒の念を込めて、
過去の後悔について振り返っていこうと思う。

あらかじめ言っておくと、
これは完全な自己満記事であるため、
その点だけ理解してほしい。

それじゃあ本題に入ろう。

15年。

これはボクがサッカーに費やした時間である。

ボクは小学校2年生の頃にサッカーを始め、
なんだかんだで大学4年生までこれを継続した。

それこそ小学生の頃は、
「プロサッカー選手になりたい」と豪語し、
毎日毎日がむしゃらにボールを追いかけていた。

小学5年生の時には、
200人中1人という超難関のセレクションに合格し、
地元の有名なクラブチームに入団した。

その1年後には、
全国大会優勝を果たし、その大会で優秀選手賞も受賞した。

小学校に行けば、ヒーローのような扱いをされ、
親戚の集まりに行けば、終始話題の中心だった。

まさに、順風満帆。
サッカーによって生かされているようなものだった。

だがそんな生活も、小学校まで。
中学に入って全てが変わった。

体の発達が遅かったボクは、
周りのライバルたちにフィジカルで圧倒されるようになったのだ。

空中戦の勝ち目はゼロ。
軽くぶつかっただけで吹っ飛ばされ、
ボールを持った瞬間、相手に奪われる。

そんな使い物にならない雑魚プレーヤーになった。

その結果、次第にボクのもとにボールが回って来なくなり、
「お前が出たら負ける」というジンクスまで出来上がった。

今でも覚えている。

とある試合、
ボクが途中交代で出場しようとする姿を見て、
試合に出ていたチームメイトがこう言ったのを。

「いらない。お前は試合に出てくるな」

そうやってボクは仲間外れにされるようになり、
チームで完全に孤立した。

今思えば恥ずかしいことだが、
どうにか存在意義を見出そうと、
チームのエースに媚を売っていた時期もある。

そんなこんなでボクは、
「プロサッカー選手になりたい」と口にすることは無くなり、
サッカーに対する情熱は消え、練習をする時間も明らかに減っていった。

一度消えた火は、なかなか元には戻らない。

高校生になったボクは、
完全に惰性でサッカーを続けていた。

サッカーをやりたい!なんて情熱は一切無く、
サッカーを辞めたら何者でも無くなる気がして怖かった。
ただそれだけである。

だからボクは、逃げるようになった。
楽をするために。

試合に出れば、また仲間に文句を言われ、
仲間外れにされるかもしれない。

そう思うと、試合に出るのが怖くなり、
仮病を使って、練習を休むなった。

大事な試合の前になると、
「お願いだから試合に出さないでくれ」
と神様に願っていたのが懐かしい。

いつ、また使い物にならなくなるか分からない。
もう中学生の時みたいな惨めな思いはしたくない。

そう思ったボクは、努力することを辞めた。

努力をして、惨めな思いをするくらいなら、
努力することを辞めた方が賢いと思ったのだ。

そしてボクは、誰よりも遅く練習場に来て、
誰よりも早く家に帰るようになった。

どんどん成長する同期の姿を見て、
「あいつは元々才能があったから」
などと自分を守るための嘘をつき、
努力しない自分を必死に正当化していた。

時は過ぎ、高校3年の夏。

ボクが所属していたチームでは、
このタイミングで、監督より「ある申告」がされる。

プロサッカー選手になれるか、なれないかである。

活躍していた選手には、
続々とプロチームからの声がかかる中、
ボクはといえば、当然答えはNO。

監督からは、
「お前じゃプロにはなれない」とだけ告げられた。

当時のボクは、プロサッカー選手になりたいという気持ちも
大して無かったため、その答えをすんなり受け入れ、大学進学を決めた。

そして、半年後。

都内の私立大学に入学したボクは、
このタイミングしかないと決めていた。

つまり、サッカーを辞めるのは今しかないと思ったのだ。

やっと辞められる。
あ〜きつかった。。

そんな思いを抱えながら、
両親や元チームの監督に辞める意思を伝えた。

すると、、、猛反対。

サッカーを辞めるなら縁を切る。

そんな猛烈な反対を受けたボクは、
彼らを説得するほどの勇気もなく、
またしても嫌々サッカー部に入部したのだ。

あ〜また憂鬱な生活が始まる・・
大学はサークルで遊びまくる予定だったのに・・。

そんな不満を抱えたまま、
サッカー部の活動が始動した。

ここでも炎が再び燃え上がることはなく、
ボクは惰性で練習をこなした。

またしても仲間に文句を言われるのが怖くて、
試合に出ることから逃げ続けた。

今さら努力する目的も見出せず、
相変わらず一番最初に練習場から去っていた。

そして大学4年。
正真正銘最後の一年である。

なのに、ボクは相変わらず、
惰性で練習をこなし、
そのまま15年のサッカー人生は幕を閉じた。

その後、就活を終えていたボクは、
人生で初めて、何もする事がない生活を送っていた。

あ〜暇だなあと思いながらテレビをつけると、
たまたまJリーグのある試合が放送されていた。

そこに映ったのは、高校の時の元チームメイトたち。

なぜか急に胸が苦しくなり、
ボクはすぐにテレビを消した。

それから、奥底にあった色んな想いが溢れてきた。

なんであの時、仮病で休んだんだろ・・
なんでもっと本気で練習しなかったんだろ・・
もっとやっていれば、ボクもあの舞台に・・

そんな嫉妬と後悔が溢れてきたのだ。

今さらどうこう言ったって、
何かが変わるわけじゃないのは分かっていたし、
すべては逃げ続けた自分が悪いのも分かっていた。

それでも、心のどこかでは、
ずっとプロサッカー選手に憧れている自分がいたことに気付いたのである。

今振り返ってみると、
自分の雑魚さがイヤになる。

逃げ続けた自分、
タラレバばかり言う自分、
後になってサッカー選手になりたかったなどと思う自分、
すべてがダサすぎる。

本当ならこんな話を公表したくはないが、
これは戒めである。

ボクの第一歩は、その雑魚さを認めること。
逃げ続けた過去と向き合い、その後悔を言語化すること。

そう思い、この記事を書いた次第である。

この弱小アカウントの記事を
最後まで読む物好きはいないと思うが、念のため。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

それでは、また!

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