見出し画像

きょうの金匱要略 12/8 黃疸病脈證并治 第十五(5)

黃疸腹滿 小便不利而赤 自汗出 此為表和裏實
(黃疸、腹滿、小便利せずして赤く、自汗出づるは、此れ表和し裏實すと爲す)
當下之 宜大黃滑石湯
大黃滑石湯
大黃 黃檗 滑石各四兩
梔子十五枚
右四味 以水六升 煮取二升 去滓 內滑石 更煮取一升 頓服

黃疸病 小便色不變 欲自利 腹滿而喘 不可除熱 熱除必噦
(黃疸病、小便色變ぜず、自利せんと欲し、腹滿して喘するは、熱を除くべからず。熱除けば必ず噦す)
噦者 小半夏湯主之

※これまでは裏に熱がある黄疸をみてきましたが、ここで裏に寒があるケースを扱っています。大塚先生は人参湯や小建中湯を挙げています。

諸黄 腹痛而嘔者 宜柴胡湯
(諸黄、腹痛して嘔する者は、柴胡湯に宜し)

男子黃 小便自利 當與虛勞小建中湯
(男子の黃、小便自利するは當に虛勞の小建中湯を与うべし)

※これは急性の黄疸ではなくて、病勢がかなり進んで体がかなり弱っているので補益剤を飲まなければならないケースを挙げています。どんな病気でも、正面からぶつかっていく場合と、ぶつからないで体力をつけてやる場合があると大塚先生は説きます。並木先生も、ここは全くその通りで臨床における重要なポイントだとおっしゃられました。

附方
瓜蒂湯 治諸黃
千金 麻黃醇酒湯 治黃疸
麻黃三兩
右一味 以美清酒五升 煮取二升半 頓服盡
冬月用酒 春月用水煮之
(冬月は酒を用い、春月は水を用いて之を煮る)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?