見出し画像

格闘ゲームを続ける理由(わけ)

 どーも、年末年始も弊社で過ごすことになったたくさんです。この世の全てが憎い。さて、今回はちょっと前にTwitterで投稿した↓の画像に関してのくだらない話になります。

一部の濃い格ゲーマーの間で密かに注目されかけた感じ

 なんでこんなコラ画像を仕事中に作ったのかって話なんですが、もちろん9割方はただのウケ狙いなんですが、一割くらいはなんか寂しく感じた気持ちがあったからなんですよね。

 というのも、私のフォロワーさんはほとんどギルティ関係で繋がった人しかいないはずだったのに、他ゲーに移ってしまった人や、全く動きが無くなってしまった人もいるからです。

 別にそれを批判したり、悪く思ったりするようなことは無いです。私自身11・12月くらいから忙しくて中々ゲーム出来てなかったですし。ただやっぱり少し寂しい気持ちはあります。あー続かなかったかあ、て。

心情としてはこんな感じ、悲しみ

 まあ一般的にはただ一つのゲームをひたすらやり続けるような人の方が少ないでしょうから、当然の流れなんだとは思うんですが。

 また、よく言われるように格ゲーは勝負の土俵に上がれるまでにかかる時間が長いゲームです。GGSTは過去作に比べそのあたりを意識して緩和した造りになっていますが、それでもある一定以上の強さを目指すのであれば継続したゲームプレイが必要になってきます。時間的なコスパはよくないんじゃないでしょうか。

 そんな感じで格ゲーを続けるのって難しいし、そもそもなんでやってるんだろうねって話をだらだらとしていきたいと思います。どうかお付き合いいただければ幸いです。

1.格ゲーの何が好き?

 私はRPGなど他ジャンルのゲームをすることもありますが、基本的には格闘ゲームをする比率が一番高いです。もちろん好きで楽しいと思うからそうしているはずなんですが、そんな私でも対戦でバチクソにボロ負けした時なんかには「何でオレはこんなゲームをしているんだろう?」とふと冷静になる瞬間があります。

最初からやらないほうが良かったんじゃ?

 別にプロゲーマーになりたいわけでもないし、対戦に勝ったからといって目に見える何かを得られるわけでもありません。せいぜいゲーム内で評価される数値が上がるくらいです。

 これがアーケードゲームであっても入れた100円が帰って来るわけでもありません。せいぜい長時間プレイが出来るくらいしかメリットって無いんですよね。

 そのくせ負ければ悔しい思いをするわけで、格闘ゲームに限らずFPSなどの対戦要素を含んだゲームにおいては、こうした対戦ゲームにおけるストレスフルな話題は共通したものなのでしょう。

©森なつめ
格ゲーも同じようなもんです

 ではなぜ今もこうしたゲームが作られ続けているのでしょうか?特に格闘ゲームは個人戦のため、負けを他者のせいにすることは出来ません。負けた時に強いストレスを感じるのにも関わらず、今でも格闘ゲームというジャンル自体は続いています。

 勝てば楽しい、それは確かです。しかし、皆ただそれだけで格闘ゲームを続けているのでしょうか?

 私や、私以上に格闘ゲームに打ち込んでいる人がいることには、必ず何か理由があるんだと思っていますが、なかなかそれを上手く言葉に言い表せないでいます。昔からずっとです。

 それは、スポーツや格闘技にも決して劣らない奥深いゲーム性から来るものなのか、それとも人が持つ闘争本能を刺激されているからなのか、それっぽい答えは思い付くものの「これだ!」と言えるような結論に至ったことはありません。

 強いていうならば、自分の中の「ナンカイイ」と思う気持ちに触れたから、というなんともフワッとした答えになってしまうんですよね。

2.『Beginning of the Legend』の詞に共感する

 その「ナンカイイ」というものの説明として、鳩麦麦茶さんという方が作成された『Beginning of the Legend』というウメハラさんのMAD動画がすごく適切だなーと思っています。

未視聴の方には是非見てほしい動画

 ウメハラさんの過去を描いた漫画『ウメハラ To live is to game』や『ウメハラ FIGHTING GAMERS!』等を素材として、ウメハラさんの格闘ゲームとの出会いや現在プロとして活躍されている様子が描かれていますが、この動画の詞がすごく良いんです。↓

天才に勝つために努力が要るなら、俺は何なら努力できるんだろう?

特別だった。
これだけが特別だと思えた。
好きなだけじゃない、何かだと思えた。


努力し続ければ
勝ち続ければ
なにか変わる

なんて、そんな事あるはずないのに

なんでだよ…
なんでゲームじゃダメなんだよ
なんで俺は、ゲームなんだよ…

くだらないかもしれない、無意味かもしれない。
それでも、俺のゲームは、遊びじゃない。

適当じゃなかった、いつだって、闘いだった。
いつかそんな言葉が、世界中に言えるくらい、強くなりたい。

©【MAD】 Beginning of the Legend 【ウメハラ FIGHTING GAMERS!】より

 上記のマンガやウメハラさんの配信、著書での発言などをまとめられて鳩麦麦茶さんが作成した詞だと思うのですが、ウメハラさんだけでなく当時格闘ゲームに初めて出会った人の中にも、同じような想いを抱いた方が多かったのではないかと思います。

初めてゲームセンターを見た時の感動は忘れられません

 勉強もスポーツも得意じゃないし好きじゃない。けどゲームだけは違った。これが、これだけが自分の求めていた『特別な何か』なのではないだろうか。

 ウメハラさんはその後も格闘ゲームを続けられ、今や生ける伝説とまで呼ばれるプロになりました。対して私は自分が好きだったはずの格闘ゲームですら本気で続けられず、ダラダラやっている間に今に至った感じなんですが(笑)、少なくともスタート地点で抱いた想いにはかなり近いものがあったと思います。

3.本気でゲームに打ち込めなかった過去

 なぜ私はウメハラさんのように真摯に格闘ゲームに打ち込むことが出来なかったのか?少しまた自分語りをさせていただくと、私が格闘ゲームに出会ったのはスーパーファミコンのストリートファイター2が初でした。

素晴らしいパッケ絵

 その後、駄菓子屋ゲーセンなどでMVS筐体に入っていた餓狼伝説2にハマり、少しずつゲームセンターにも出入りするようになったのですが、「ストリートファイター2'」あたりを最盛期としてそこから少しずつ格ゲーブームは下火になっていきました。

 そして私が高校生になる頃には、格闘ゲームは「一部の好きな人がやっているゲーム」くらいの位置付けになっていたと思います。また、ほぼ同時期にアーケードゲーム専門誌のゲーメストを刊行していた新声社が破産しました。

終わりはいつも突然に

 当時はまだまだ『ゲームセンター=不良の集まる場所』というイメージも強く、こうしたブームの衰退も肌で感じ取れる環境の中、それでも「格闘ゲームを頑張るぞ!」という姿勢を保つのは難しかったんですよね。まだプロゲーマーなんて職業もありませんでしたし。

ウメハラさんも同じような葛藤をされていたそうです

 まあそれでも私は細々とゲーセン通いを続けていました。私の友達だったヤツらはもう高校ではゲームを辞めていたので、後に友人となるG君に出会うまでは、一人でゲームセンターに行き一人で帰る悲しい生活を続けていました。

 そんなある日、一つの出来事が起こりました。

 それは、近所の本屋で偶然に中学で仲の良かった同級生と会ったことです。中学時代は一緒にゲームセンターに通い、KOF98にのめり込んでいた彼としばらくお互いの近況報告で盛り上がったものの、ゲーム三昧な毎日を送っていた私はすぐに話題が枯渇し自然とゲームの話をしました。

私「そういえばこの前〇〇〇〇(ゲーセンの名前)でさ~」
同「え、まだゲーセンとか行ってるの!?」

 そう、彼もその他の同級生と同様、ゲームセンターには興味を無くし、とっくに真っ当な青春を歩んでいたのでした。その質問に内心であせりまくった私は、傍から見ていたら明らかに不自然と思うような形で話を切り上げ、逃げるようにその場を去りました。

 その後も、私は後ろめたさを感じながら、孤独で中途半端に格闘ゲームを続けていったわけです。格闘ゲームは好きではあるけれど、大っぴらに公言することは出来ませんでした。普通の人には認められることはありませんし、ましてその先に何かがあるわけでもありませんでしたから。

 現在は、昔ほど世間からの風当たりは強くはなくなりました。プロゲーマーという職業も少しずつ認知されていっており、昔よりゲームが好きだと言える時代になりました。

 しかし、当時の私は将来にそんな時代が来るなんて思いもよりませんでした。自分が格闘ゲームに感じた「ナンカイイ」も、その後長い時間を経て再度認識できるようになるまで、中途半端に燻ぶらせていたように思います。

4.まとめ

 小市民ながら、その後私も様々な経験をしました。それでも今なお私が格闘ゲームを続けているのには、やはり格闘ゲーム自体に確かな魅力があるからだと思っています。

 世間から評価されなくても、周りから否定されても、それでも格闘ゲームを続けたいと思えるだけの魅力があるんでしょうね。

 だからこそ、少しでもGGSTが盛り上がるよう、微力ながら私も記事の執筆を頑張っていこうと思います。それが私の来年の目標ですかね。

 はい、ここまで長々と付き合っていただいた方はありがとうございました。それではみなさんよいお年を。また来年も何かの記事でお会いいたしましょう。ではでは。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?