プレイオフドイツDay2書きなぐり速報

グループによって表情を大きく変えるロビー

プレイオフ初日。
ロビーメタゲームは未だ定義されておらず、各チームの試行錯誤が続いていることが露呈した。
中でも自らのチームカラー、その構成を代表するチームは順調に成績を伸ばす。

外クリプトヒューズのNotMoistと、そのフォロワーのTSM。
外中端バンガロールカタリストニューキャッスル、BLEEDとフォロワーのGaimin。
中端クリプトパスファインダーニューキャッスル、FURIA。
飛び込み型のニューキャッスルワットソン、W-XolosLAZER。

初日に好成績を残したチームは殆どがスクリムまでにチームカラーを固定、その練度を伸ばすことに専念できたチームであった。
その中で各構成偏移に追従し、全てにおいて安定した成績を残し続けてきたFalcon、FNATICは大きく成績を伸ばすことができていない。
チームカラーが定まった上記の代表チーム以外、全てのチームがどの構成へ変更しても不思議ではない状況。
特にニューキャッスルワットソンでの中限界耐えへのご褒美が広まった今、各チームはどのような選択を選んだのか。
注目のDay2を書き殴る。

A:C 中へ急ぎ始める、喧嘩自慢の男たち

初戦で待っていたのは、ビッグなサプライズだ。
これまで外でその剛腕を振りかざし、愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけなかったチームが中へ早いのだ。
SSG、COLがハーベスターへ即座に急ぎ、FURIAの位置取りも一枚中へ。
その結果、今まで中を貫いてきたチームが中の流儀を知らない荒くれものに襲われ苦戦を強いられる。

SSG、COLが中へ急いだことで外周が自由に動き回れる状況。

この動きで大きく影響を受けたのはNaVi、そしてGGだ。
本来ならばこの速度でも獲得できた、GGが好む中端のポジションやNaViが昨日獲得した内側のポジションへ入ることができなくなった。

昨日とは大きく違う内部事情に影響され、安置内にポジションを作れない2チーム。

しかしに忘れてはいけなかったのは、Day1よりこのロビーは中央への飛び込むが叶うロビーだということ。
更に込み合った中では飛んでくる他チームへ対処をする余裕はない。
NaVi、GG共にニューキャッスルを採用している(NaViはワットソンもいる!)チームだったということだ。
この両チームは三円後、中への飛び込みを選択する。

game1よりまさにこのグループを象徴するようなマッチで、外からの飛び込みによってニューキャッスルを用い終盤戦に絡める位置を確保するという動きは非常に強力に働いた。
それまで中でポジションを確保していたHAOも同じく飛び込みを決め、中でポジションを作ることに成功している。
ちなみに中が混沌としていった(動けなくなっていった)のは、当然外チームが中へ急ぎ流儀をしらぬままに各方面を撃ちまくったのもあるが、それに同調したのか元よりそのつもりだったのか、HAOが非常にオラオラ感を強めていたのも大きい。

中央付近で序盤よりポジションを守り抜くのではなく、終盤に飛び込んでニューキャッスルで耐える。
言うは易しだが、そのポジション判断とタイミングは一歩間違えば瞬間で崩壊する職人芸だ。そしてその状況でしっかりとポイントを拾いチャンピオンを取り切る(限界ポジションならば限界ポジションであるほど、チャンピオンには遠い)ための、移動先を見つけ出す能力も求められる。
その中NaViは見事にその仕事をやってのけた。ワールズエッジの2チャンピオン、キルは9キルと16キルだ!
中へ切り替えたSSGもしっかりとチャンピオンを獲得し、ロビーを判断し切り替えたことが成功したチーム。変化した波を乗りこなしたチームが好成績を残していく。

覚悟完了、初志貫徹と一歩踏み出す勇気

gameのストームポイント。
日本チームファンに待望の瞬間が訪れる。
RCNewJのチャンピオンだ。

その優勝時クリップ「家長巻け!(負け)」「俺勝ちたい!」は是非に見て頂きたいとして、既に見ているとして。
その部分はきっと、他がしっかりと紹介してくれることだろう(家長チャンネルもあるしね)。
ワールズエッジよりもチームが許されるポジションが多く、チームマクロにより差が表れやすいのがストームポイント。
RCNewJはワールズエッジでは苦戦したものの、自らの土俵たるストームポイントにおいて他チームとの差を見せつける結果を残すことに成功した。

大きく違いのなかったロビー、SSGは同じように中へ急ぐし、HAOはオラオラ。
日本中がNewJRCのチャンピオンで湧き上がる中。
ひっそりと、制御不能になりつつあるチームがいた。

「変わらないこと、諦めないことももちろん大事。でも、変わろうとする思い、変わろうとする覚悟……。そして、一歩踏み出す勇気も大切なことなんじゃないかなって、俺は思います」

制御不能のレヴナント。Los Ingobernables de CN。
Shadow3690のレヴナントパスファインダークリプトだ。

元よりセノーテという外向けランドマークではあり、外を回ることも多かっ
た彼ら。
ひっそりと触れられるにとどまったこの構成は、当初なんかやっとるわ程度のものだった。
4試合目、5kill12位。
私は思い出した。このロビー状況。まるでAPACNのようだと呟く中で、そのリージョンファイナル。
プロリーグより真っ向から強豪チームとぶつかるムーブを貫き通し、あと一歩で世界まで見えた彼らのことを。

私が愛したFUNNY LOCO。その構成だ。

飛び込みが叶い、家屋などのポジションへ貼り付くことができ、中は固まっていて漁夫介入も発生し辛い。
同じようにHAOも内部でオラオラ感を強めていく。
これ進研ゼミで見た奴だ!

クリプトロビー、そしてニューキャッスルとワットソンによる限界ポジション作成。
同じくALGSプレイオフも、同じような状況へ引き込まれていく。
各チームが今仕掛けてもいいのかの判断で苦しむ、この様な状況への対応経験値は少なかったはずだ。

ダメージトレードを介さず、急激な近距離で行われるファイト。
現在のアキンボモザンが持つ性能を120%発揮できる状況下に引き込み、敵を蹂躙していく陰の実力者。
狭いエリアで耐えているチームに目標を定め、18キルのチャンピオンを獲得する。

圧巻の飛び込みファイト。

その状況に気づいたか、同じくレヴナントを採用したFNATICはまさかのパイロン安置で思うがままに動くことはできなかった。
これはEWCでallianceが用いたファイトと似たようなもの、一時的なポジションのバリューをキルポイントへ変換していく。
そもそもに守ることはできない構成ではあるが、安置外は元より移動する必要がある。終盤が近づき移動を求められるパイロンには部隊が集中しているために、そこを狙えるポジションを最終的に獲得すればビッグゲームを作ることができる。

同じくこの状況に慣れているHAOも、同様の位置を獲得している。
まさに現ロビーへの経験、そして判断の差がでた最終戦だ。

A:D 未だ試行錯誤の中で

次に行われたA:D、多少はA:Cの流れを持つものかと思ったがまたしてもロビーは大きく表情を変える。
SSGは外へ切り替え、打って変わってLGは中意識を強め、Dグループは昨日のまま外が多い。
結果中に余裕ができたことで飛び込みが許されず、内部で暴れまわることもできなくなり、その方法で好成績を残したNaViやHAOは苦戦する。
というよりAグループ全体が前回の試合のままに入ったことで、大きく苦戦した。
特にShadowはレブクリパスを続投するが、大きな成績を残すことができていない。
まさにロビー状況が故に突き刺さる、発動条件の厳しい必殺技みたいなヤツだということの再確認だ。

ストームポイントで活躍を見せたのは、やはりの安定感で平均順位の高いBLEED。
ここは昨日までのロビーと状況的に変わっていない。カタリストというレジェンドを採用できている強みが存分に発揮されている。
ニューキャッスルとのコンボは最終円において変わらず非常に有効だ。そこまでを安定して導けるゲームプランあってのものでもある。

総じてニューキャッスルが増えつつある中、中端や外からの突破は生半可なものでは通用しなくなっている。特にニューキャッスルワットソンという砦の前では、クリプトヒューズが必須だろうか。
ニューキャッスルUltによりダメージトレードを優位に運ぶことができ、狭いエリアを効果的に用いることができる構成だ。
エリアを広げていくことで有利を構築するのではなく、狭いエリアのバリューを高めるという方向性は新しいものかもしれない。

中が秩序を取り戻していき、輝きはじめるE36。
もう一つの覚悟完了。一歩踏み出す勇気で外のフラットファイトを繰り返すTSM。
終盤戦はニューキャッスルによって固く、チャンピオン=ビッグゲームとなりやすい状況を上手く裁いたC9。
そして日本ファンには、また嬉しい出来事。
これまでに苦しんでいたNoezがチャンピオンを獲得した。
個人的に全game57killチャンピオンだと思っていたチームにして中々に待たせてくれた最終戦のチャンピオン。
嬉しい気持ちもあったが、ほっとする気持ちもあったが、何よりはやはり嬉しい。
ここから全gameチャンピオン、57killでALGSという大会が二度と行われないのではという成績を残してほしいと思っている。


B:C 環境を定義するチームが多く揃った

恐らくに、今大会を定義する組み合わせ。
スイングファイトのalliance、クリプトヒューズ外のNotMoist、中端カタリストニューキャッスル(BLEED型)のFalconとGG、中端パスニューキャッスルクリプトのFURIA、飛び込み型ニューキャッスルワットソンのE-Xolosが揃ったB:C。
winners、そしてFinalにおいてこのグループがベースになる可能性が非常に高いと見ていたゲーム。
MKERSやGUILD、FaZe、Pioneers、COLなどの強豪チームも揃っており、大注目の一戦だった。
Zer0の移動がすごい、allianceのファイトがすごい、NotMoistのファイトがすごい、GGのリソースがうまいなど、まあそのそういう部分は既に書きなぐったことなので省略をする。

展開されたゲームは、恐らくに想定内のものだ。
下位で苦しんでいるSTRIDERZ等が外へ回った影響も多分にはあるが、中に集まりすぎることはない。

中、外とバランスのよい破滅安置の一戦。

そして初期よりポジションファイトに巻き込まれない位置を狙ったり、飛び込むことで好成績を残したE-Xolos。このロビーにおいてはその試みに対する対処がハッキリと定まっており、早期に潰されるシーンが目についた。
特にジャンプによりポジションへ入るという狙いに対し、COL、allianceとFalconが撃ち落したノースパット安置の一戦が印象深い。

許されないEXL。確定キルまで入れられてしまった。

プレイヤーのAIMスキルも十二分にあるが、今までは許されていた早期ポジションへの飛び込みが許されることはなかった。
ポジションへ入っていても早期の仕掛けターゲットにされるシーンも多く、成績が伸ばせない。
やはりにこちらも、メタゲームがふわふわとしている中でうまく隙間を突いたムーブ。多くのチームが固定化し、そのコンセプトと方法を固めていくにつれ通用がしなくなっていく。

そうなると、またもや嬉しい瞬間
NTHが見事にチャンピオンを獲得だ。
このウルトラハイレベルロビー。恐らくにそのままwinnersといってもいいくらいの中でチャンピオン。
今までのロビーがよくわかんなかっただけなんだよ!NTHはつえーからな!

相変わらずの傾向として狭いポジションにニューキャッスルでバリューを持たせる方法は健在。
ダメージトレードを省き、ドカチャンスイングファイトへ瞬間的に発展する傾向は健在だった。
つまりはallianceが強い、それは当たり前。

effectという、スーパーウルトラプレイヤーの代理を務めるTyler。当然allianceのファイトパターンはeffectのままではなく、それはクリプトの投入の影響もあり当然。
unluckyは前目に構え、Hakisへの負担が非常に増してはいるように思える。
当初はeffectなら返せただろうな、というシーン、その感想がどうしても思い浮かんだが、この試合でのTylerはそんな声を一蹴する活躍を見せつけた。
effectとは違う、Hakisとunluckyを動かすバランサーとしての役割。被弾を最小限に抑えるピークと、ヘイトコントロール能力が非常に素晴らしい。
結果残したDMGDiffは+2463でunluckyを超えた。Hakisは+3801というモンスターツタッツだが、それはTylerあってこそだ。
仮に今日effectがallianceにいたとして、どうであったかは分からないほどのスキルを見せつけた。

そんな中で、スイングファイトではないクリーンなファイトを行えるのがMoist。
やはりそのおかげか、介入による壊滅が非常に少なく外ムーブでありファイトが多いのにもかかわらず、平均順位が高い。
どうしても中端や安置予測で構えるFalconがドカチャンファイトで事故壊滅を避けられない中、純粋にファイトで強いallianceとNotMoistが成績で上回ったことは当然だ。
Falconもファイトバリューが非常に高いチームだが、ドカチャンファイトで連続突撃を受けてしまえば厳しい。
これはAPACNでFNATICが苦しんだシーンと同じで、そうさせないための工夫がエリアコントロール。
そしてそれが許されつつあるロビーになるというスクリム終盤の様相に、非常に近い状況となった。
これからのwinners、ファイナルはこのイメージで考えていいはずだ。

飛び込んできたFURIAを一蹴し、次円のエリアを確保するFalcon。
彼らはこの辺りの安置でこの青バス付近を好んで獲得するイメージがあり、ここでプレイさせれば天下一品だ。
この安置になった時点でFalconが勝つだろうなと思ってはいたが、最終円で対面するのはNOTMoist。

NAリージョンの二強が衝突する、下手したら今大会最高の3on3。
ゲストはハイドのMKERS。

最高のファイト、両チームともにミラー構成という素晴らしいシチュエーションなので是非に見てほしい。
match4のWE、時間はスクリーンショットの通りだ。

今日はもう、ルーザーズラウンド

グループステージは終了。
APACNチームはE36、FNATIC、HAOがwinners。惜しくもルーザーズラウンドへ回ったのは、NOEX、FENNEL、GHS、NTH、NewJRC、STRIDERZ。
しかしルーザーズラウンドへ回ることとなったチームでも、しっかりとチャンピオンを獲得している。これは非常に素晴らしい。チャンピオンを獲得したチームは、最早心配の必要もないだろう。大丈夫だ。
FENNELは移動事故等不幸な内容が続いている印象で、思いのほかポイントを伸ばすことができなかった。やはり少しバッドラックな雰囲気はあるが、つまりは収束するだろう。ファイトはズレていないし、大丈夫だ。
GHSにおいて、なんと4rufaは+Diffを増加させてしまった。本当にとんでもないプレイヤーだ。1tappyも4rufaよりキル数を稼いでおり、凄まじいスコアだと思う。本当に。大丈夫だ。
応援しているSTRIDERZは苦戦しているが、元より苦戦して当然の心持であるだろう。
Falconと当たり続け、B:Cでは外ムーブに切り替えallianceへ勝負を挑んでいた彼らの挑戦から、やはり私は目を離せそうにない。
突破してしまったら心臓止まるかもと、本気で考えた台風の夏の日。

さあ、今晩も目が離せねえぜ!

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