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機会を掴むということ

プロダクトマネージャーの@enaminnnです。10Xに入社して早くも4ヶ月を迎えようとしています。

今回は「機会を掴む」ということについて、自分なりの考えを書いてみました。大切な仲間に向けた個人的なメッセージでもあるのですが、「重要な意思決定の岐路に立っている、一歩踏み出すことに迷いがある、変化を起こすべきか分からない」といった方々に届き、意思決定の一助になれば嬉しく思います。

そもそも機会とは何か

自分からお題設定しておいてなんですが、そもそも「機会」とは何者なのでしょうか。「機会」という言葉は日常的に使うもので、その意味を特別考えるような機会はほとんどないと思うのですが、この機会に「機会」という言葉について改めて考えてみました。(既に「機会」がゲシュタルト崩壊しつつあります)

辞書的な意味を調べてみると

  • 事をするのに最も都合のよい時機。ちょうどよい折。チャンス。 

  • 事を行なうのに、ちょうどよい時機。都合のよい場合、折。チャンス。

  • それをするのにうまいぐあいの時機。とき。おり。しおどき。

とのことです。
また、「機会」を意味する英単語としてchanceとopportunityがありますが、

  • chance:偶然、ラッキーに舞い込んだ機会

  • opportunity:願望を叶えるための機会。chanceほど偶然性や意図していないことを含んでいないところがポイント

という違いがあるとのことでした。(出典:kiminiブログ

自分なりの理解・解釈も交えると、機会とは

何かをするのにちょうど良い、可能性に満ちている、最も適した時機・タイミング、環境、フィールド、場面・局面のこと

であり、それには

偶然・幸運にも舞い込むchance的な側面と、自分の願望・意図・意向やそこに向けた意思決定・努力・アクションからもたらされるopportunity的な側面がある

と整理できました。

自分がコントロールできること/できないこと

chance/opportunity的な側面を踏まえ、仕事やキャリア選択における「個人がコントロールしやすいこと、しにくいこと、できないこと」について考えてみたいと思います。

直接的にコントロールしやすいこと

  • 自分の発言・行動

  • 自分の選択・意思決定

  • それらの結果としてもたらされる、短期的な成果

  • それらの蓄積としてもたらされる、中長期な成果(スキル習得など、周囲や環境の影響が少ないもの)

直接的にコントロールしにくいこと

  • 組織のミッションやカルチャー

  • 事業ドメイン

  • 業績・成長性

  • 人事評価・報酬

  • 周囲の価値観やマインドセット

  • 周囲への影響・エンパワーメント

  • 顧客や社会への価値提供、貢献度合い

コントロールできないこと

  • マクロ環境

  • 時間の流れ

こうして見てみると、組織における仕事とは

「コントロールできないこと」を所与として、「直接的にコントロールしやすいこと」を通じて「直接的にコントロールしにくいこと」に貢献・影響を及ぼし、その過程や結果からフィードバックを得る

という構図で捉えられるように思います。

  • 自分が直接的にコントロールできることを通じて、直接的にコントロールできないことに貢献したり影響を及ぼしたりすること = 価値発揮

  • その過程や結果を通じて得られるあらゆるフィードバック = 対価

とすると、仕事 = 価値発揮して対価を得る機会、ということかと思います。

機会と自分の一致、すなわち機会を掴むということ

それでは、良い機会とは何でしょうか。

  • 個人が適切に価値発揮できる

  • その過程や結果を通じて得られるフィードバックが、満足感・充実感や成長につながる

  • その好循環が回ることで、結果的に発揮できる価値の総量や得られるフィードバックの総量が大きくなる

個人的には、これらを満たすのが「良い機会」であり、そして「機会を掴む」とはこの好循環に身を置くこと = 機会と自分を一致させる意思決定・選択をすることだと考えています。

良い機会は、その人のスキルや経験、経歴、あるいは願望・意図・意向・意思やそこに向けた努力・アクションからもたらされるopportunity的な側面が強い一方で、時間の流れをコントロールできないことからも必然的に、その一つ一つはchance的な側面も持ち合わせます。

ある程度は自分次第で引き寄せられるが、時の運・巡り合わせのような要素も排除はできず、結果として「自分の力だけではどうしようもない」という側面は否定できないものだと思います。

また、ただ流れに身を任せるだけでそういった機会を手に入れられることは稀で、「掴む」という言葉の通り、なんらかの形で明示的・能動的にその機会を選択する意思決定が必要になると思っています。

「掴まずに見送る」という選択肢も存在するなかで、時にトレードオフも飲み込む覚悟とともに意思決定するというのは、そんなに簡単な作業ではありません。当事者にしか分からない苦しみや葛藤を伴うものです。周囲も、そういった苦しみや葛藤に寄り添うことなく無責任に選択を迫る・促すべきではないと思っています。

意思決定において大切にしていること

自分が機会を選択する際に意識していることは、

  • その機会は今しか得られないものなのか(時間の流れは自分にはコントロールできない。時の運・巡り合わせが存在するということをよく考える)、そして自分にとって今得る理由があるものなのか

  • 他方の機会は今しか得られないものなのか、今でなくても得られる可能性が高いものなのか

という点です。もし一方の機会が「今しか得られず、今得る理由がある」ものであり、他方の機会が「今でなくても得られる可能性が高い」ものなのであれば、掴むべき機会がどちらかなのかは明白なのかなと思います。

実際の意思決定においては、現状維持側にバイアスがかかったり、短期的なリスクテイクに大きな抵抗を感じてしまったりするため、「どちらかなのか明白」だからといって簡単な話ではないのですが。

ただ一つ言えることは、

「今しか得られず、今得る理由があることを今得ることの価値」は想像以上に大きく、「その価値は時間の経過とともに強く実感することになる」

ということです。その価値を今この瞬間には強く実感できないことが、この選択・意思決定を難しくするのですが…

また、「ゼロベースで二つの機会が目の前に置かれた時にどちらを選択するだろうか」をフラットに問うてみることも効果的かなと思います。

前職で社内向けに展開した退職エントリの一節。意思決定するうえで決定的な問いでした。

最後に

「またいつか一緒に働きたい」と思えるような仲間と、良い機会・良い環境のもとでまた一緒に働けるチャンスというのはなかなか得られるものではありません。自分の力ではどうしようもできない時の運・巡り合わせが大いに必要だと思います。

  • 「またいつか一緒に働きたい」と思い続けられるような仲間がいること

  • 良い機会・良い環境に巡り合えること

  • 自分もその仲間も、その機会・環境へのチケットを手に入れていること

  • 全てのタイミングが噛み合うこと

もしそんなチャンスに恵まれたのであれば、それは十分に「今しか得られず、今得る理由がある」ものなのかなと思います。

少なくとも自分にとって、10Xという会社は良い機会に溢れています。


また、機会と自分の一致についてはゼロトピックの直近回でも触れられていました。


多くの仲間を迎え入れ、社会に非連続な成長≒10xを届けていきたいと思っています。

あなたの力が、必要です。

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