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Photo story

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猿払村に纏わる写真から綴る物語。
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2021年4月の記事一覧

Photo story No.019 人間も鹿も必死に生きている

どこを走っても、鹿に会える猿払。一日で鹿を見ない日はない。鹿との衝突事故がよく聞かれるが、鹿は敵ではない。この日も夕方に車を走らせていると目の前に。空の感じと鹿のシルエットが撮影してほしいと言わんばかり。写真の右側には30頭ほどの群れが潜んでいた。どう切り撮ろうか迷いに迷って生まれた一枚。人間も鹿も必死に生きているのだ。 ・ 機材:SONY α7III × TAMRON 28-200mm F/2.8-5.6 場所:猿払村浜猿払 ・

Photo story No.018 夕陽はまるで宝石のように

春といっても風が冷たくて、北海道はなるべく外に出たくない時期。あの日もそんな日だった。外に出たくなくても出なければならないことはあるわけで、夕刻に重い足を引きずるように出かけた。やはり寒く手が悴むほど。足早に車に乗り込むと、風があたらなければまだマシということがわかる。尋常じゃなく風が冷たいのだ。でも、この瞬間、眩しい陽射しが目に刺さってきた。もしかしたら綺麗な夕陽が撮れるかもという予感。当然にいつものようにカメラは手の届く範囲にあるわけで。陽は落ちかけているのでいつもの

Photo story No.017 何を想う

4月といってもまだまだ寒い北海道の中でもとりわけ北部の猿払。北に位置する自治体としては稚内市があるのみ。そんな猿払の春は遠い。春といえば桜が代名詞となる存在で、多くは3月から4月に見頃を迎えるのが全国的には標準だろう。先ほど桜前線の状況を確認すると残るのは青森以北のようだ。猿払はというと例年ゴールでウィーク明けに見頃を迎える。まだ、1ヶ月以上先なのだ。楽しみはあとにとっておくタイプの方にはおすすめかもしれない。 さて、そんな寒い4月のある日、某所で写真を撮影し車に戻ろう