番外編 Interview with Shinta@Take This to Heart Part2 (バンド活動のこと)

Part2まえがき(略語はPart1と同じ)

 Part1では、ShintaさんのCLS在籍時の勉強方法などについてうかがいました。
 Part2は、私がShintaさんを知るきっかけになったTTtHについてうかがいます。なお、Shintaさんにうかがったところ、TTtHの1stアルバムである「Hypernova」についてのインタビューは、この記事が初のようです。
 法クラ(筆者注:広い意味での法曹関係者のこと。)かどうかを問わず、メタルヘッズ(筆者注:HR/HM愛好家のこと。)や、現在バンド活動をしている方向けの記事になっているかと思います。お楽しみいただければ幸いです。
 なお、参考になるように、あれこれリンクを張っていますので、よろしければリンク先もご覧ください。

Shintaさんの音楽遍歴など

 ShintaさんやTTtHのXのポストを拝見していると、TTtHは中央大学のHEATWAVEという音楽サークルで結成されたバンドということなのですが、サークルに入ったのは、元々メタル(筆者注:ヘヴィメタルの略称。)を聴いたり演奏したりしていたからですか?

Shinta 中学2~3年のころからメタルを聴いていて、METALLICAやMEGADETH、SLAYER(筆者注:この3つは、ANTHRAXと合わせて、日本ではスラッシュメタル四天王、海外でもBIG4などと称されるヘヴィメタルバンドの中でも超メジャーなバンド。)などを聴いていたのですが、その当時はのめり込んでいたというほどではありませんでした。
 高校時代にDjent(筆者注:ざっくりといえばヘヴィメタルの1ジャンル。もっとも、ジャンルの発祥とも言われるバンドであるPeripheryが、アルバム「Periphery V」のサブタイトルに「Djent is Not A Genre」と付けるなど、ジャンルを表す語ではない、という話もある模様。)などのテクニカルかつモダンなジャンルのメタルを聴き始めてから、沼にはまったような気がします。

 ギターを弾くようになったのはいつごろからですか?

Shinta 中学2年生ころにギターを弾き始め、当時は9mm Parabellum Bulletという日本のロックバンドにハマっていました。同バンドがMETALLICAの"Motorbreath"をカバーしていた(筆者注:「METAL-IKKAーメタル一家ー」というコンピレーションアルバムに収録されている。)ことから、少しずつメタルを聴くようになりました。

 これを聴け、というアルバムやアーティストがあれば教えてください。

Shinta 私が音楽的にもっとも影響を受けているアルバムは、As Blood Runs Blackの「Instinct」です。ジャンルとしてはメロデスやデスコアになると思うのですが、早くて清涼感があるリフが爽快な曲が詰まっています。タイトルトラックの"Instinct"は必聴です。この曲に出会っていなければ、ハイパーメタルコアを標榜してバンドをやっていることはなかったと思います。

TTtHのこと

 TTtHのバンド名の由来については教えてください。(筆者注:SABLE HILLSというバンドの方との対談動画において、TTtHのメンバーである宮内さんが由来を語っているので、こちらもどうぞ。この動画内でバンド結成が2021年と説明されている。)

Shinta バンド名は、The Air I Breathというバンドの"Take This to Heart"という楽曲からそのまま拝借しています。メタルコアバンドなのですが、とにかくテクニカルでかっこいいです(ブレイクダウンがやたら多いのでそこは僕の好みではありませんが)。

メタルコアについて

 「メタルコア」というジャンルについて、簡単に解説をお願いします。

Shinta メロディックデスメタル(筆者注:ヘヴィメタルのジャンルであるデスメタルからさらに派生したジャンル。代表的なバンドとしてArch Enemyが挙げられることが多い。略称はメロデス。)+ハードコア(筆者注:一般に「ハードコア・パンク」の略称とされる。ハードコア・パンクの代表的なバンドとしてイギリスのDischargeが挙げられる。)でよいと思います。正直なところ、私は音楽的な歴史といいますか、ジャンルの系譜的な話は今まで気にしたことがないです(笑)。

 TTtHは「ハイパーメタルコア」を標榜しているのですが、これはどういう意味でしょうか?

Shinta メタルコアは、リフがあってブレイクダウンがあってというのがオーソドックスな形だと思うのですが、私はブレイクダウンがまったく好きではないのです。そこで、ブレイクダウンがなく、早くて美しいリフだけを詰め込んだメタルコアをTTtHでやるとなったときに、ブレイクダウンを多用する既出バンドとは差をつけるためにハイパーメタルコアを標榜することとなりました。

「Hypernova」について

 「Hypernova」について、ShintaさんのXのポストで「メロデスに寄せまくった」と書いてましたが、楽曲制作について、メンバー間でどういう相談がされたのでしょうか?

Shinta アルバムでは、SE曲を除いて、9曲の内の7曲のリフ(筆者注:ギターリフの略。曲の中で繰り返し演奏される短い印象的なフレーズのこと。多くの場合、曲を特徴づけるので、リフが鳴った瞬間にどの曲が演奏されるのか分かる。)は私が作成しており、完全に独断で私の趣味を詰め込んだリフになっています(曲構成等については相談しましたが)。

 アルバムの曲について解説してください。

Shinta 特に聞いていただきたい曲はタイトルトラックでもある"Hypernova"です。ハイパーメタルコアとは何ぞやという要素がすべて詰まっています。曲中すべてのリフが美しいですが、お気に入りは、2:38-2:55とラストのギターソロです。前者は伝わるか分かりませんがもののけ姫のサントラをイメージしてます(笑)。後者は左右のギターの掛合いがとにかくハイパーです。このギターソロを思いついた時はかなりテンション上がりましたね。また、CD限定トラックの"Amethyst"もかなり美しいのでおすすめです。これまで公表していなかったのですが、実は、Killswitch Engageの"My Curse"からインスパイアを受けて作成した楽曲です。

アルバムの流通やライブ活動について

 今回の「Hypernova」はいわゆる自主制作盤ですが、ディスクユニオンなどの大手でも購入できるようになっています。こういう大手で取り扱ってもらうようになったのはどういう経緯でしょうか?

Shinta こちらから連絡を取り、流通に乗せていただいたという経緯になります。我々のような小さい規模のバンドにとって流通に乗せていただけるのはとても有難いことです。

 TTtHの公式ウェブサイトを拝見すると、SABLE HILLSPhantom Excaliver主催のライブの出演予定が記載されているのですが、これらのバンドはヴァッケン・オープン・エア(筆者注:ドイツのヴァッケンで行われる世界最大級とも称されるヘヴィメタルフェス。公式サイトはこちら。過去の出演バンド・出演者にはスコーピオンズやKISSのジーン・シモンズも名を連ねている。)に出演した有望なバンドですよね。こういうバンドと関わるようになったのはどういうきっかけですか?(筆者注:先に挙げたSABLE HILLSとの対談で、音源をチェックして、SABLE HILLSと好みの近い、フレッシュなバンドを取り上げたとの趣旨の発言あり。)

Shinta 音源を聴いていただいたうえでお誘いいただけていると思います。規模の大きなバンドの方々にフックアップ(筆者注:「引き上げる」の意味で使われている。)していただけてとても感謝しています。

 受験中はバンド活動は一旦休止だったようですが、今後の活動の展望について教えてください。

Shinta 今後は修習中や実務に出てからもバンド活動は続けていければよいかなと思っています。バンドで飯を食べていこうとは考えていないため、のんびりと曲を作って発表したり、たまにライブをできたらよいなと考えています。

 最後に、何かアピールがあれば。

Shinta 個人としては、今後弁護士として実務に出た後も仕事と両立しながらバンド活動を続けていくことが目標です。TTtHとしては、これからもハイパーメタルコアな曲を作り続けていくので、ぜひ応援していただけると嬉しいです。

あとがき

 PART1で司法試験のことなど、PART2でバンド活動のことなどをうかがいました。いかがでしたでしょうか。
 個人的には、TTtHのXのポストでは、「制作もぼちぼちしてます」とのことなので、1st「Hypernova」に続く新曲も期待しています。
 また、今後も、できれば法曹関係のメタルヘッズにインタビューして、業務のこととメタル話の2本立てで記事にしていきたいと思います。よろしければお付き合いください。