なりたい自分になるには、集団の「言葉」と「価値観」と「常識」で

なりたい自分にどうなるか。
それを達成している集団の「言葉」と「価値観」と「常識」に染まるがファイナルアンサーだ。

僕はそもそも「ひとりぼっちの活動」みたいなものをあまりやってきていない。

弾き語りもやるけれど、メインの活動はバンドばかりだ。
経営も令和現在は少人数でやるのが流行りらしいけれど、基本的に10人は超えている。今は20人ちょい。
小説は一人で書いたけれど、映画を巻き込んでだったし、やはり大勢と作った感覚がある。

どちらかというのが、僕は群れるというよりは一人のほうが好きな人間だと自覚しているのだけれど、実際の行動はそうでもなかった。

いろんな集団、組織を立ち上げて、仲間と傭兵を揃えてきた。

ちょこちょこ「なりたい自分」を目指して成長してきたが、この仲間らに育ててきてもらった。

というより、成長には「新たな組織」というツールを使うのが一番なのだ。「仲間で育つ」というのは綺麗事でもなんでもなく、成長におけるスーパーツールだ。

あたりまえだけど、なんでもツールを使ったほうがいい。

疲れたら「睡眠」というツールが一番だし、空腹なら「食事」が一番だし、大阪から東京に行きたかったら「新幹線」だ。そして能力を伸ばしたかったら「集団」だ。

人間は「身近なひとに染まっていく」という性質があるため、これを利用するのだ。では何を染めるのかというと「言葉」と「価値観」と「常識」だ。

年収1000万にしたければ、年収1000万の人間とつるめばいいし、モテたければF4みたいなモテモテグループに入るのが一番だ。それらの位相では「言葉」と「価値観」と「常識」が外界とは異なるからだ。

実際、お金があるひとたちは「これ儲かる、あれ儲かる」といったフレーズが飛び交う。
武道館を埋めちゃうような人気バンドは「これ刺さる、これ売れる」みたいな話が自然に出る。
ボクシングが強いひとは「これで倒せる、こうして殴る」といつも言っている。
モテるひとは「この女の子、いける、落とせる」とも言う。

外界から入ってきた者はこういった言葉を聞くと、抵抗を感じたり、嫌悪感が生じたりする。

ストレートすぎて、心がぐわっと苦しくなるからだ。ロボティクス的な冷たさも感じるのかもしれない。「あたたかみ」のようなものがない。なぜならその「集団」における位相では「常識」でしかないからだ。

常識にホットでウォーミングなバイヴスは存在しない。
僕たちもコンビニを淡々と使う。あのシステムの裏には、しくみを考えた発明者の情熱や陳列されている商品の想い、スピリッツなんて気にしないのと一緒だ。

実際に達成者はみんなコンビニに入るように、呼吸するようにビジネスで儲けて、バンドで売れて、相手を殴って、女性を落としていた。

結果を出すひとというのは、情熱うんぬんや精神的興奮、根性ライクな温度感でそのタスクに取り組んでいない。クリアすることがある程度、当たり前になっているし、「夢」とかではなくて、勝算の中で呼吸をしている。

馴染みがない世界から来たら、居心地は悪い。当然だ。

全然モテないたかしくんがいるとする。
たかしがモテモテグループの男子の飲み会に参加したとする。
そこでは「この女の子、いける、落とせる」といった会話が飛び交う。
たかしは女性を神格化しているし、モノ扱いしているようで不快なので「やめろよ！お前ら！」とブチギレてしまう。

たかしは貧乏でもあるので、金持ちグループの飲み会にも参加する。
そこでは「これ儲かる、あれ儲かる」と飛び交う。たかしは当然「金が全てじゃない！」とキレ倒す。

ギャグに聞こるが、こういったことはよくある。キレずとも、心で思ったりした経験は誰しもあると思う。常識が違うことに「寂しさ」や「無力さ」という一次感情を整理できずに「怒り」という二次感情を練り上げてキレる。

しかし、その界隈で目的を達成しているひとからしたら、やられたらどうだろう。
「は、はぁ……」と引くしかない。そりゃそうだ。コンビニに入って買い物しただけなのに「もっとこのパンに想いを馳せろよ！感謝して買えよな！」とキレているのだ。

そして「たかしよ、だからお前はダメなんだよ」とコッソリ思われてスッと距離を取られる。

自分が伸びたければ、それら達成グループの価値観をじっと観察して合わせていくことだ。半年も過ごしていれば自然と馴染んでいく。

もちろん「俺は馴染みたくないね！」というたかしもいるだろう。悲しいかなこの場合、「モテないし貧乏」みたいな現状が変わることはない。なりたいたかしにはなれない。

反対に常識さえ変えれば、大成功するかは置いといて、まぁ今よりはマシになる。なりたい自分に近づく。

自分が変わるとまわりも変わる。今の自分の状況というのは「まわりの反応の集大成」だ。伸ばしたいならば、自分を変えるのが早い。

このとき、ラクなのが「集団」というツールに染まっていくことだ。

努力も根性も特にいらないし、プライドを捨てるだけなのでコスパもタイパもいい。シンプルに考えられるひとはカッコイイ。気をつけたい。自戒をこめて。

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