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ヴォーリズ六甲山荘を見学!

こんにちは。

一級建築士のtakumiです。

先日、六甲山にあるヴォーリズ六甲山荘(旧小寺邸)を見学しましたので、その感想です。

六甲山荘は、ヴォーリズの設計により1934年に関西学院大学教授小寺敬一氏の別荘として建築された住宅です。

ヴォーリズさんというのは、日本でも数多くの建築を残している建築家で、その建物は今も多数、現存しています。
↓↓↓(Wikipediaです)

山荘は六甲山にありますが、近くに駐車場もないので、見学に行くにはちょっと不便なところ。

山林を抜けると、まさに周囲にとけ込むように佇む山荘が現れます。
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間取りはこちらの通り。
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2人のお子様の部屋と、寝室を南向きとして、リビング、ダイニング、キッチンは北側にありますね。

明るい南向きのスペースにLDK(リビング)をもってくるようになったのは結構、最近になってからの話で、近代建築の住宅にはリビングにあまり日が差し込まない建築も数多くあります。

この山荘も、このように大きく窓がとられていて、かなりの開放感がありますが、北向きのリビングですので、それほど明るくはありません。
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(しかし、照明がまたオシャレ^^)

また、昔の建築物なので、「耐震」的な壁は見当たりませんね。

こちらは廊下です。中廊下式なので、廊下はちょっと暗いですね。
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天井高さはとれているので、圧迫感はありませんが、なんせ中廊下で風が通らないので、かなりジメジメと暑苦しいです。。。(真夏ですしね^^;)

(外が森で木々が近接しているので、余計にジメジメがスゴい。)

リビング以外の部屋も、窓が片側の部屋が多いので、風通しはいまいちです。

ただ、窓からの緑はとても魅力的で、落ち着く空間です。
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照明も当初のものが多いようで、保存状態はとてもいいですね。

ドアの取手はクリスタルで作られているものもあり、なかなか素敵なデザインです。(ここはトイレだったかな?汚れないためにクリスタルを使用しているとの事でした。)
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お風呂は人研ぎで、跨ぎも二段になっていて、使いやすさに配慮されてます。
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当時は換気扇もないので、お風呂の上部には換気用の開口が。
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格子の内窓も、格子のデザインがかなり凝っていて、こちらも状態がよく綺麗ですよね。
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こちらはリビングのドアで、壁と同材(檜)で作られていますが、幅を変えてあるところが楽しいですね。(ヒノキのようですが、オイルステイン塗りでしょうかね。)
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床板も同じく幅を変えてあります。(床はブナだったかな。)
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こちらは暖炉。横に座椅子も造られています。
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こちらは洗面ですが、照明がなんともかわいらしいです。
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今どきの間取りと比べてみると、まずトイレがやたらと多いですよね。
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お手伝いさんの部屋の分もありますが、それ以外でもトイレが多い。。。

で、トイレと居室がべったりついているのが、私的にはやっぱりプライバシー性が気になります。

あと、厨房から食堂がちょっと離れてます。

お手伝いさんがお料理もつくられていたのでしょうけど、支度が大変ですよね。

間取り的には今と比較するとやっぱり少し違った考え方がある設計ですが、レトロ好きにはたまらない空間だと思いますし、近代建築の造作や家具のデザインって、とても魅力的ですよね。

きちんと維持管理されているのもあって、保存状態もとても良いのですが、「品質の良い材料」は長持ちする、ということも言えますよね。

壁紙クロスは安くて手軽ですが、すぐに汚くなり隙間だらけにもなります。

(「古くなったらまた模様替えも兼ねて張り替えて」という考え方も、もちろん良いものですが。)

その点、床も壁も無垢材は経年の色の変化を楽しむこともできますよね。

という感じで、家づくりに悩んでいる方は、「レトロ建築」の中にも何かヒントがあるかもしれないので、見学に行ってみるのも楽しいものですよ。

それでは今日はこのへんで。

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