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詩まとめ
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#記憶

【詩】親切なあなた

真っ白なキャンバスと知らない顔 嬉しそうな、疲れたような 耳馴染みのいい声に 触れそうで触れられない やけに親切なあなたは物知りで 木漏れ日に舟を漕ぐ午後も 暮れ泥む雨上がりの匂いも あなたが教えてくれたもの 宝物が増えるたびにどうして 笑みに湛えた憂鬱はきっと私のせい あなたは優しい人だから 私だけ知らない私の秘密 どうしてそんなに泣かないで あなたの笑った顔が好きよ 稲妻が閃いて あなたを攫って 白に戻っていく霧の向こう ・ ・ ・ 記憶のおかげで豊かな感情

【詩】夏の断片

眩しい光に目を細めて 人もまばらな正午過ぎ こんな所まで鳶の声が まだ潮騒は聴こえてる . . . 詩を毎日投稿しています。 スキ、フォローしてもらえると嬉しいです。 感想も気軽に聞かせてください。