雪かき No.2469
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労働の本質は雪かきにある
内田 樹(たつる)(哲学者)
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日本講演新聞2020年11月23日号からのご紹介です。
水谷編集長はこの言葉を引用しつつ、次のように解説をされています。
『どういうことか。
雪かきをする人は、雪かきをしているところを多くの人から目撃されることはない。
人々が仕事に行く時には既に雪かきは終わっている。
そのきれいに雪かきされた道を、みんな当たり前のように歩いて出勤する。
中には「俺が起きる前に誰かが雪かきをしてくれたんだ」と思いながら職場に急ぐ人もいるかもしれないが、
誰がしたか分からないので、その感謝の気持ちが言葉になることはない。
しかし、誰かがそれをしなかったら、
凍りついた雪に足を滑らせて転んだり、ケガをしたりする。
つまり、雪かきは誰かを喜ばすためにするのではなく、
その道を通る人たちがいつものように普通に歩いて行けるようにやっているのである。
誰も見ていないし、誰からも称賛されることはない。
それでも、その作業を誰かがやらなければならない。
そういう人がいることで、実は社会はうまく回っているのだ。
そして何事もなく、平常通りに人々が仕事に行ってしまったのを見届けた時、
雪かきした人はものすごい充実感を感じるのだろう』
見返りを求めずに誰かのことを思って自分の役割を果たし、偉ぶらない。
それが労働の本質なのでしょう。
そして、その労働の恩恵を受けた方は、感謝の気持ちを常に忘れないようにすること。
全国的に雪や寒さに見舞われた昨日だったので、この記事を今朝はご紹介してみました。
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「今日の言葉」
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