【今日の言葉】 渇望 No.3004
これは外国語を勉強して世界に羽ばたきたいという夢を学徒出陣で断たれ、若くして散っていった林尹夫(ただお)という学生の手記です。
『七月十三日
先日の班長会議で、外国書を読む者への攻撃があった。
なるほど根拠はある。しかし結局攻撃者は、そういう慾望がいかに根深く、
かつまた人間の本性そのものに基づく要求であるかを知らぬ人間だったことをバクロしたにすぎぬ。
おれは読むぞ。そんなことでヘコタレルものか』
「学問がしたい」という思いが切々と伝わってきます。
齋藤 孝(明治大学文学部教授)
現代で、とくに日本においては学べるということが当たり前になっているからこそ、ここまでハングリーになることは難しいでしょう。
それだけありがたい状況にあることに気付きにくい。
まさに「感謝」の反対は「当たり前」です。
「バスケがしたいです」にも通じますね。
今、何かを渇望していますか?
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