雨の日

雨の日の仕事帰り。

街の灯りが交差点の水たまりに反射し、水面に映る赤い明かりが緑に変わる。

透明の傘をさしても地面を弾く水しぶきがズボンの裾を濡らす。

濡れないように体を縮こめ、家に帰る。

傘を弾く水の音が人の会話に変わり、駅の改札を抜けた。

駅のホームは湿り、少し冷たい風が雨の匂いを運ぶ。

汚れた床の電車に乗り、他人の傘を滴る水が足元に垂れる。

曇った窓ガラス越しの都会の夜景を見て、物思いにふける。

#雨 #ポエム #都会 #電車

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