東郷拓真

建築家、構造家。 小難しい話を分かりやすく解説していきます。 アイデアが溜まったら更新…

東郷拓真

建築家、構造家。 小難しい話を分かりやすく解説していきます。 アイデアが溜まったら更新します。 テーマ:材料工学、防災、情報、都市、教育 http://1050archi.com/ Twitter https://twitter.com/Takuma_Togo

最近の記事

芸大で工学を教えるということ

大学の前期が一区切りついたので、今日は教育について書いてみたいと思います。 私は、専門の一つである建築構造を大学で教えています。 今のところ、京都芸術大学(旧 京都造形芸術大学)にて、講義系を3つ、演習系を1つ担当しています(最近、改名でいろいろとニュースになりましたね)。 環境デザイン学科という、建築やインテリア、ランドスケープを学ぶ課程で、設備は充実しています。ただし工学系の大学ではないため、建築構造を専門とするゼミはありません。 ぼくが最初に担当した2年生の「建

    • 建築の集中と分散について

      2回目の投稿です。東郷@Takuma_Togoです。 今回は、建築の空間と構造デザインの関係性について、実務的な部分をわかりやすくコラムにまとめてみました。 建築の構造を計画する際、私がよく意識することがあります。それは、「集中」と「分散」です。 例を挙げると、純粋なラーメン構造は必然的に「分散」型の構造となります。壁式構造であっても、幅の小さな壁を平面的にバランス良く配置した構造は「分散」型といえるでしょう。オフィスビルなどに昔から採用されるコア構造は、「集中」型です

      • 構造デザインって何?

        初めての投稿になります。 私は、建設・家具の会社を経営しながら、個人で建築構造デザインの仕事をしたり、大学で教育活動をしたりしています。 このnoteでは、建築構造以外の人に向けて、その中身を分かりやすく説明していきたいと思います。 そもそも建築構造って何だろう?「建築構造」は、一言で言い表しづらい不思議な分野です。皆さんは、「建築構造」と聞くとどんなイメージを思い浮かべますか? 地震力の検討、骨組みの設計、トラス、ドーム、タワー・・・計算ばかりしているイメージが強い

      芸大で工学を教えるということ