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新規事業の立ち上げを1年やってみて分かった、3つの大切なこと

こんにちは。大島です。
今日は私のメイン業務である新規事業企画・立上げについて諸々書いていこうと思います。

※画像がしょっぱなから卑屈ですみません…

序文

いやー、いきなりですけど、

新規事業の立ち上げって大変じゃないですか??

もう本当に。やらなきゃいけないことが本当に多くて広い。役割分担とかそんなのほぼない。事業というものの上流から下流までぜーんぶ考える必要がある。それが新規事業ということをこの1年で思い知りました。
例えばこの1年で自分がやったことや決めたことなんですけど、

・業界調査/分析
・事例調査
・アンケート調査(マス向け)
・市場規模分析
・想定顧客インタビュー(アポどり含む)
・インサイト分析、課題抽出、仮説設定
・UX設計(カスタマージャーニーマップ作成など)
・課題解決方法の検討(プロダクト、ソリューション)
・ビジネスモデルの検討
・モックアップ作成
・顧客開拓(フィールドセールス)
・契約交渉
・業務設計
・ソフトウェア選定
・プロジェクトマネジメント
・システム開発(要件定義~基本設計)
・事業計画策定
・組織体制検討
・マーケ施策/方針検討
・公式ブログ立上げ、運営
・SNS公式アカウント立上げ、運営
・etc...

別に自慢したいわけでも無く、同情してもらいたいわけでも無くて、『新規事業企画』という一言の中にはこれらが全部詰まっているよ、ということなんです。広いし多い。自分で棚卸ししてみて少し引きました
※これはあくまで一例で、正しかったりスタンダードということではありません。念のため。

大切なこと①:徹底的な顧客理解

これだけやることが多岐にわたると、全てのタスクのクオリティをSクラスにすることははっきり言って無理です。かといって各分野のプロを集められるかと言ったら、売上が立つかどうかも分からない、特に初期なんて赤字になることが分かり切っている事業に、それだけのリソースを割くことは難しい(人件費も高くなりますし…)。なので、自らのリソースの割きどころとして事業の成功≒売上に直結するタスクの重要度はおのずと高くなってきます。
事業というものは基本的にモノでもコトでも何かしらを提供した対価としてお金を頂くのが基本です。ですので、いかに顧客から求められるプロダクトやサービスを作れるか、これが本当に重要なポイントになってくると考えます。

さて、魅力的なプロダクト/サービスこそが重要という話ですが、そこに最も直結するタスクは何かと考えてみると、やはりこれかなぁと思うわけです。

・想定顧客インタビュー(アポどり含む)
・インサイト分析、課題抽出、仮説設定

ターゲットを定め、そのターゲットが何に困っているか、どんなことを課題に感じているか、ここを徹底的に掘り下げる。『顧客の徹底的な理解』。これこそが魅力的なプロダクト/サービスに直結するタスクであり、ひいては売上につながる最も重要となるタスクじゃないかと考えます。
とはいえ想定顧客とのつながりなんてそんな簡単にあるはずもないので、対象業界のセミナーやイベントに参加してみたり、記事を読み漁って興味ありそうな人に正面から連絡してみたりしながら、泥臭く新規で連絡を取りまくる。「はじめまして~」から始めて、顧客の話を聞きまくる。聞いてきた話を掘り下げ、本当に課題に感じていることは何かを探る。課題の仮説が出来上がったら、また顧客にそれを当ててみて、当たり外れを探る。また聞いてきた話を持ち帰って…をとにかく繰り返す。
こんな泥臭い作業こそが、新規事業の成功のためには最も重要なタスクじゃないかと思うわけで、『自分の時間』という限りある資源を最も割くべき領域じゃないかと考えます。

大切なこと②:『分からない』で止まらない

新規事業の立ち上げというものは上記のようにやるべきタスクの幅が本当に広いので、今まで自分がやってきたことのない範囲のタスクも多く存在します。というかそっちの方が多いです。
そういった時にどういう行動をとるか、ということなんですけど、ここで立ち止まったら埒があきません。というかどうにもなりません。なぜならどうにかできるのは自分だけだから。
①でも書いた通り、新規事業は人が少ないのが世の常ですので、基本的に自分が動かなければ何も起こりません。ですので、ここで止まらずに何かしらの行動をとることが重要です。本を読んで調べるもよし、セミナーにいって勉強するもよし、社内やグループ内、友人など有識者に聞くもよし、どうにかしてまずは知識を付け、そして行動することが求められます。
ここで重要なのは、その学んだ『知識』をきちんと自分の『考え』まで昇華させることです。○○さんが言っていたから、本に書いてあったから、という安易な考えで行動に移しても、結局失敗するのは自分です(最初はむしろそれもアリな気がしますが)。そのドメインや自分の事業に一番詳しいのはやはり自分です。学んだ知識を腹落ちさせ、担当する事業にあてはめ、どうすべきかを考えて行動すること。ここまで出来ると良質な前進が得られるのかなと思いますし、失敗してもそれは学びの多い失敗になり得るのではないかと思います。
『分からない』で止まらずに、自分にできること・自分にとってのベストを尽くすことが重要だと考えます。

大切なこと③:なぜ『自分がやる』のか?

ここまでで少し想像頂けるかもしれませんが、新規事業というのはかなり大変です。単純にタスクの幅が広く量も多いというだけでなく、精神的にも辛い時があります。
既存事業からは『稼いでない』だのなんだのと疎まれ、『それやる意味あるの?』と言われる場合もあります。『遊んでいるようにしか見えない』などと言われることも…
さらに未体験ゾーンだらけで助言もなしに動き続けることが求められる領域でもあるわけで、これを続けるのはかなりのタフさが必要です。
ということでありきたりではありますが、なぜ『自分がやる』のか?という問いに対して自分なりの答えを持っていることが重要になってくるわけです。

これだけキツいと、正直『やらされ』でやるには限界です。多分人はここまで頑張れない。だからこそ『頑張れる理由』が本当に重要になってきます。
それは何でもいいんだと思います。困っている人を助けたいから、好きな分野だから、キャリアアップのため、etc…
ツラいときに投げ出さず、歯を食いしばって、踏ん張って、何とか前進しようと思えるその『想い』こそが、逆風だらけで辞める理由なんていくらでも出てくる新規事業というものに大変重要なファクターではないかと思います。

まとめ

この1年を振り返る意味も込めて、新規事業において大切なことを書いてみました。結果、新規事業に関する本に書いてあることの焼き直しみたいな内容になってしまった気もしますが、まぁそれらは間違っておらず、身をもって実感しているよ、ということなんだと思います。
ただ、これだけ「大変だよ!」とぐだぐだと書きましたが、実際の私は割と楽しんで新規事業というものに取り組んでいます。おそらくそれは対象としている課題に心から共感し、どうにかしたいと原体験ベースで思えているからなんだと思います。むしろ、そういったことを仕事にできていることに幸せすら感じているので、何やかんや言いながらもこの仕事を続けるのだと思います。

ということで、こんな体験を経て先日リリースしたサービスがこちらです。

クラウド型投げ銭サービス「nugget」と申します。投げ銭を受け付けたい企業様に、必要な機能群をクラウドベースで提供するサービスでして、今回はアニメーション企画会社のARCH様、原作者のよむ先生のご協力のもと、アニメ『みるタイツ』の投げ銭として第一号案件をリリース致しました。
新規事業で言うところのMVPにあたるものなので、機能は限られるし諸々粗削り(特にデザイン…)ではありますが、今の自分の全力を出し切ったサービスです。もしよろしければ、応援の意味も込めていずれかのデニールを選択して頂けると嬉しいです。

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