見出し画像

優勝候補に連勝!前季LIGA王者“Esprite Cluster”の強さに迫る【RAL 10th 第1・2節】

はじめに

はじめまして!
プロクラブではF.C NoiRに所属している、たくと申します。
まず当記事に目を通していただきありがとうございます!
RAL 10thより運営の皆様から許可をいただき、このような記事作成をスタートしました!

記事の内容について今回はマッチレビューとしておりますが、
皆様のご意見なども参考にしながら更新していくつもりです!
なので、コメントなど反応いただけるととても嬉しいです!

それでは、さっそくEsprite Clusterさんの
マッチレビューを書いていきたいと思います!

Esprite Cluster 基本情報

Esprite Cluster(エスプリ クラスター)は、RAL 8th&9th LIGAを2連覇しているLIGAの王者。
今年3月に開催されたCOPA RAL 23 Springでは準優勝。
また、ラーク(ST/lark6v)、ねこ(DM/Nekop_one)、エンポリ(GK/enporian0)
の3名がプロクラブ日本代表選手に選出される等、
チーム・選手個人ともに確固たる実績を誇っている。
※選手名 敬称略

そして、5月26日より開幕したRAL 10th LIGA 第1節・第2節においても、優勝候補のJOKERS、FANDANGOを相手に2連勝を飾った。
その強さの要因はどこにあるのか、今回は第2節 FANDANGO戦をもとに紐解いていきたい。

マッチレビュー ❘ 第2節 Esprite Cluster VS FANDANGO

フォーメーション、試合結果は以下の通り。

eS-League ポータルサイト参照

試合展開

3バックを起点とした長短のパスで攻めるFANDANGOに対し、カウンターを狙うEsprite Cluster。
FANDANGOの攻撃を跳ね返し、相手陣内に起点を作り続けたことによって
結果としてはxox-v-rn7選手が1G1Aの活躍、2-0で勝利を収めた。

Esprite Cluster 1-0 FANDANGO

1点目の得点シーンを振り返る。
数回に渡る空中戦の後、Nekop_one選手からパスを受けたxox-v-rn7選手が個人技でペナルティーエリア内に侵入。左足で得点を決めている。

この得点シーン、LSの個人技に焦点が当たりそうだが、
特筆すべき点はEsprite Clusterの相手陣内への押し込み方にあると考えている。

ボールを敵陣内で回している間、
2人のCBのみを残した2-4-4を形成し攻撃を展開することで
FANDANGOはボールを繋ぐことができず、結果的に失点に至っている。

Esprite Cluster 2-0 FANDANGO

2点目については1点目の直後。
こちらもロングボールを跳ね返した後、相手陣内でコンパクトな形を維持、高い位置でのボール奪取から得点。

考察

第1節・第2節の試合内容をもとに、
Esprite Clusterの戦術において重要な要素は以下の2点だと考えている。

①得点から逆算された守備

第1節も見ていると、Esprite Clusterの得点シーンのほとんどが高い位置でのボール奪取が起点になっている。

DFラインを高く維持しコンパクトに保つことにより、
STがゴールに近い最短距離から得点に直結する動きが取れる。
ボールを失い守備に切り替わった際も、人数が密集しているため素早く複数人でプレスをかけることができる。

更に、自チームのゴールから遠い相手陣内にボールを押し込んでしまうことで、
意図的にポゼッションしていないにも関わらず、
失点リスクを抑えるリスクヘッジにもなっている訳である。

また、この守備方法がチームとしての約束事になっていると確信したのは、
第2節においてLIGA屈指の得点力を持つFANDANGOを相手に
2-0で前半を折り返したにも関わらず、後半を通してハイラインを徹底していたからである。

通常のチームであれば、後半の途中からラインを下げゴール前を固めるはず。
しかし、Esprite Clusterにおいては、DFラインを下げることそのものをリスクとして捉えているかのようにすら感じさせた。

ただし、この超攻撃的チームコンセプトを実現するためには
次に記載するような選手個人の質が必要になる。(特にセンターライン)

②各選手に求められる能力の高さ

【CB】
・ハイラインのスペース管理
(自身の背後の広大なスペースだけでなくSBのカバーも)
・DF人数が少ない状況でも相手のカウンターを阻止できる対人能力
・ディレイではなく、前に出て潰しにいく守備

【DM】
・攻守両面に顔を出せるバランス感覚
・攻守が入れ替わったタイミングでのフィルターを担う
(相手の縦パスを警戒し、攻撃の芽を摘み続ければならない)

【ST】
・個人で得点を生み出し、攻撃を簡潔できる技術。
(STが個人でも打開できシュートで終われなければ、カウンター合戦になる)
 個人技に長ける2人のSTが中央突破を図れなければ、対戦相手も幾分か楽だろう…

対策

一方で、もしこの完璧なチームを相手に対策をするなら…
という観点で対策案を記載してみる。

①ボールを長く保持せず、攻撃はサイドを起点に

ボールを持とうとすることで、ハイプレスに狙われ自陣内でロストし即失点に繋がる可能性が高まる。
あえてポゼッションを捨て
Esprite Clusterにボールを持ってもらうことにより、
カウンターのリスクは軽減できるはずだ。

また、サイドを起点に攻めることで、
中央から中央というバイタルエリア直結のカウンターは避けられるため
攻撃スピードを遅らせることが可能になる。

②DFラインは"4枚"でゾーンディフェンスを

Esprite Clusterは押し込んだときに2-4-4の陣形を作る。
そのため、3バックの場合や、4バックでも例えばSBがプレスに行き交わされてしまった場合、
Esprite ClusterのST・AMの4人に対してDFが3人という数的不利に陥る。
これを警戒し、DF4人がゾーンディフェンスで待ち構えることを対策案として提言したい。

ただし、①も②もリスクを軽減するための対策であり、勝つための対策ではない。
いかに得点できるかは、ハイラインであるが故に空いているDFライン背後のスペースをどのように突くかが肝になるだろう。

総論

超・攻撃的コンセプトを実現できる、ハイレベルな選手たちが見どころ。

チーム一丸となりこのリスクが高い攻撃的なコンセプトを実現できていることが、Esprite Clusterの強さに繋がっている。

私が上述した“対策なるもの”はあくまで失点を減らすための策にしかならず、
勝ち点3を得るためには、どこかのタイミングでリスクを取りこの前季王者と殴り合いを所望する必要がある。
そう考えた場合、この選手たちの得点力・守備の連動を上回り勝つべくして勝てるチームは少数派だろう。

役者揃いのEsprite Clusterが、RAL 10th LIGAをどのように勝ち続けていくのか、今後のLIGAが楽しみである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?