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アイリッシュブズーキを前提知識なしではじめる #0

たびたび楽器を演奏したい衝動が訪れます。
そういう時はたいてい自己内省期間で、足踏みしているときです。
こういう時ほど萎縮せず閉じこもらず、興味を発散させると気分が落ち込みづらいことが経験則でわかっています。なので、衝動にまかせてみました。

楽器演奏したい衝動は25年生きたなかで、これで3回目です。
はじめはギターで、次はジャンベで、そしてアイリッシュブズーキ。
結局、弦楽器に戻ってきました。

そこでアイリッシュブズーキを前提知識なしで初めてみたので、何を買ったか、何を学んでいくと良さそうか、書き残しておきたいと思います。

アイリッシュブズーキに詳しい方がいらっしゃいましたら、ぜひアドバイスください。

アイリッシュブズーキとは

全長は約95cmです。
標準的なギターの全長が約100cmなので、サイズ感は似ています。
フラットなボディーに、それぞれ2弦1組の弦が4コースついています。4コースの複弦楽器であるため、ギターに比べて細身なネックになっています。

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音色は下記のような感じで、複弦の音の響きが複雑なメロディーを生み出しているようです。なんとなく、楽器初心者でも「ええやん...」となります。

アイリッシュブズーキの詳細な歴史は下記のリンクに説明を譲ります。
簡単にまとめると、アイリッシュブズーキは比較的新しい楽器で20世紀後半に登場しました。ギリシャのブズーキという楽器から派生し、音楽家によってアレンジされアイリッシュブズーキが生まれました。

きっかけ

そもそもアイリッシュ音楽が好きです。
好きになったわけは、中学生のころにさかのぼります。

ところで思春期のころ、人と違う趣味や好みを持つことで愉悦にひたるなんて時期ありませんでしたか?

フラッシュ動画の黄金期が終わり、ニコニコ動画全盛期。
そして思春期の自分。
見つけてしまったアイリッシュ音楽の作業用BGM集。

すぐにはまっちゃいました。

そこからアイリッシュ音楽というジャンルを知りました。
そういったわけでアイリッシュ音楽から、さらには民族調の音楽が好きになりました。とはいえ、そのような音楽の歴史や奏法に詳しいわけではないですが、変拍子といったリズム感の音楽が好みです。

少し脱線して推しのアーティストを紹介します。
zabadakという音楽グループ。これは超好きです。
1985年から活動していて、男性ボーカルのかたが亡くなられても現役で活動中です。民族調からポップ、ロックと多彩なジャンルで、そして歌詞が癖なります。最近、繰り返し聞いてしまう曲が下記の「明日からの風」です。

zabadakの話は別の文章で書くとして、話をもどします。

そこから時を経て、年を重ねて東京に移り住みました。

移り住む前から、アイリッシュ音楽の専門店「ケルトの笛屋さん」というお店があることを知っていました。その東京店が自宅の近くにあったので、週末訪れ、そのときに出会ったのアイリッシュブズーキです。

そのときに店員さんが軽く弾いてくださり、その音色が演奏したさを加速させてくれました。

買い揃えたもの

アイリッシュブズーキ

アイリッシュブズーキを調べた様子では、2~10万円の価格帯が多かったです。もちろん、楽器工房で丁寧に作られているものやビンテージものはさらに高価格な印象です。さきほど紹介したケルトの笛屋さんでは10万円のアイリッシュブズーキが売られています。

調べていると、ルーマニアの「Hora」というメーカーが2~3万円台の価格帯で販売しています。興味を持ったけれど、「10万円台は手を出しづらい」といった場合、Hora製のアイリッシュブズーキがお手軽そうです。

購入するときは、オンラインショッピングサイト「ebay」を利用しました。
Hora製のアイリッシュブズーキは日本国内だとあつかっているところが少なく、あったとしても売り切れていることが多いです。なので直接ルーマニアから購入したほうが手っ取り早いです。

最初ebayでオクターブマンドリンを間違えて購入してしまいましたが、ショップに問い合わせると迅速対応していただき、10日ほどでアイリッシュブズーキが届きました。

また日本円換算の価格と日本への送料が表示されるので、英語に抵抗がなければebayがおすすめです。

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教本

アリッシュブズーキを学び始めるたえに、下記の教本2冊を購入しました。
とにかく日本語の情報はないので、海外の教本やyoutubeにアップロードされているレッスン動画を参考にすると良さそうです。

ケース

ケースはギター用のものを使っています。
サイズが合えば、ギター用ケースで代用できそうです。

ピック

ピックは素材がPPSで厚みが約0.7mmのMediumサイズをチョイス。
ここらへんのピック選定のやり方は謎です。

消音対策

大前提として、消音対策はやらなくてよいならやらないほうが良いです。
ケルトの笛屋さんの店員のかたが「変な癖がつくといけないから」と言っていました。

とはいえ、アイリッシュブズーキはかなり大きな音がなるので、環境によって消音対策したほうが家で練習しやすいはずです。その消音対策とやってみての所感を簡単に書きます。

サイレントピック

まず下記のようなサイレントピックを買いました。
かなり薄っぺらくて柔らかい素材でできています。
しかし、これで音をならしてみたところ音程が変わってしまい、変な癖がつきそうでした。そのため、あまりおすすめしません。

ギターの弦に挟む弱音器

クッション付きクリップのような形状で、これを弦に挟んでつかいます。
弦が振動しにくくなるので消音効果はあります。
ただ、音ののびやかさは減ってしまうような印象を受けました。

サウンドホールカバー

弦楽器の音がサウンドホールからボディー内部に入り、共鳴することで音量がでます。そのため、ここを塞ぐとある程度の消音効果を期待できます。

結果として、アイリッシュブズーキのサウンドホールにカバーをつけると、音が変質しにくく、2~3割ほど消音できました。

ギター用のサウンドホールカバーが市販されていますが、アイリッシュブズーキのホール径と異なるため流用はできません。

なので、3Dプリンタと弾性のあるTPUフィラメントをつかって自作しました。適切な設計値は試行錯誤しがいがありそうです。

サウンドホール

現状、サウンドホールカバーだけを使用することが、音が変質しないという観点で一番しっくり来ました。あくまで、音楽初心者の意見です。

サウンドホールカバーの3Dデータを下記に上げておきます。
サウンドホールの穴経はメーカーによって異なる可能性があるので、参考程度に使用してください。

何から練習をはじめるか

とくに基本メロディーを練習してみています。
下記のyoutubeの動画が大変役立っています。
メロディーを聞くだけで、アイリッシュ音楽っぽい!

1万時間の法則を信じて

イメージした手の動きと実際に手の動きが一致しないむず痒さ。
それでいて普段やったことのないことをやってみると刺激的。

まともに楽器を練習したのは、小学校でならったリコーダーくらいです。
中学校での音楽の授業は座学中心でした。

1万時間の法則を信じて、今度こそものにしてみます。
まだまだマイナーな楽器ですが、マイナーだからこそより情報をあつめて試行錯誤していく過程に深い楽しさがありそうです。

音楽の文字通り、アイリッシュの音を楽しんでみよう。


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