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【ちっちゃいノート】「原動力」4年 小関海


拓殖大学サッカー部4年 
小関海(こせきかい)です。



まず最初に、こういう機会を設けてくれた龍磨ありがとう。



引退が近づいてきて頭の中で様々なことを考えるようになりました。
今回はそれを文字に書き起こしてみたので、
この文章を読んだ方が少しでも何か感じるものを得ていただけたら幸いです。



いろいろ考えながら文章を書いていたら凄い長くなってしまったので、僕に興味がない方は下の方にある「原動力」という部分からだけでもいいので読んでみてください(笑)



まずは僕のサッカー人生について書かせていただきます。




下手くそでも楽しい




小学4年生からサッカーを始めた僕はチームで1番下手くそでしたが、足の速さだけは認められていました。この足で何回オフサイドに引っかかったことか。それでもたまらない瞬間があります。



点を決めたときの嬉しさ。
試合に勝ったときの喜び。



どんなに下手くそでもサッカーが楽しくてたまらなかった僕は平日はサッカースクール、土日は練習と毎日サッカー三昧でした。
卒業アルバムの将来の夢に「バロンドールを受賞する」と書いてチームメイトに笑われたのもいい思い出です。



そんな日々を過ごしてるうちにいつの間にか中学生になり、地元のクラブチームに入りました。そこで初めての気持ちになります。




サッカーが楽しくない




昔の根性論のような「とにかく走る」がメインの練習は地獄そのもので、
とにかく辛い。理不尽な怒られ方をされる。
加えてチームメイトがどんどん辞めていく。
最初は21人いたチームメイトも最終的には7人だけでした。
大会最後の試合も出してもらえることはありませんでした。



点を決めても嬉しくない。
試合に勝っても喜べない。



「怒られないか・走りがあるのか」、この2つが頭の中を延々と回っていました。
僕のサッカー人生の中で1番辛い時期だったと思います。




それでも親には嘘をついた




練習が終わり、21時頃に家に帰ると必ず親が僕に聞いてきます。



「今日もサッカー楽しかった?」と。



俺は笑顔で「楽しかった!」と嘘をつく。



言えるわけがない。



サッカーにかかる費用を出してくれている。
毎日泥だらけの服を洗濯してくれる。
栄養のあるご飯を作ってくれる。



そしてなにより「1番応援してくれる」



ここまで尽くしてもらっているのに泣き言は絶対言えない。
そう思って中学生活を乗り切りました。



ただ、この経験があったからこそ自身の成長に繋がったと考えてるので、
クラブチームには本当に感謝しています。





チームを引っ張る意識




高校でもビリからのスタートでしたが、再び楽しくサッカーをすることができました。
1年生・2年生が終わり3年生と、自分たちが最上級生になって初めて



「俺たちがチームを引っ張らないといけないんだ」



と考え始めます。



そこからは「率先垂範」とまでは言えませんが、背中を見せられるように努力しました。



最終的には11勝1分でリーグ優勝することができ、最後の試合も両親の前でゴールを決めて勝つことができたので高校サッカーは最高の終わり方をすることができたと思います。



大学でもサッカーを続けようと思っていましたが、もちろん推薦をもらえるほどの実力はなかったので、近所の友人が通っていた拓殖大学のサッカー部に入部することを決めました。




自分次第の環境




「大学のサッカーは高校のサッカーより2段階・3段階レベルが高い」



僕が部活動に参加して最初に感じた印象でした。
もちろん大学でもビリからのスタートでしたが周りの選手が上手なのでそこに囲まれて練習しているだけで楽しかったし成長を感じました。
ただ、大学になると高校とは違い練習の強度は下がり、



「上を目指す人」と「現状維持をする人」に二極化されます。



下のチームにいけばいくほど「現状維持をする人」がいて上のチームにいけばいくほど「上を目指す人」がいます。
至極当然のことです。



僕は「現状維持をする人」でした。



最初は「上を目指す人」でしたが徐々に変化していきました。
理由は簡単です。



俺はプロにはなれない



そう感じていたからです。



自分より上手い人
自分より練習する人
自分より一生懸命な人
自分より諦めない人
自分より努力している人



そして、僕自身が



夢を諦めている人でした。



自分より頑張っている人を見て、そういう人を越えようとしなかった。



自分を信じなかった。



その累積が



その甘さ加減が



僕を「現状維持をする人」に変えました。




いちばん大切なこと




そんな僕でも心に決めている大切なことがあります。



「楽しむこと」



これはサッカーに限らずどんなことでも僕が意識していることです。



これは僕個人の意見ですが、



楽しさなしに成長は絶対にない



と思っています。
これは先程話した中学生活の経験に基づいています。



ただ、好きなことを楽しむのは簡単です。
大事なのは



嫌いなことも楽しくできるか



これは難易度が一気に上がります。
大学生になり授業が面倒くさいときも



「どうせなら楽しく受けていい成績も取りたいな」



この考え方ができるか。



僕は大学でスペイン語を学んでいますが、
楽しく勉強できたので良い成績を取り
メキシコにも長期留学することができました。
この経験は他の選手にはない僕の財産です。



どうせやるなら楽しもう



この考えを持って日常を過ごすだけで
結果は大きく変わります。
少しずつでいいので意識的に変えてみてください。




原動力




僕に興味がない方はここから読み始めていると思います(笑)



ここまで様々なことを書いてきました。
ここでやっとタイトルの「原動力」に触れます。
もう終わるのであと少しだけ付き合っていただけたら嬉しいです。



「原動力」



これは僕の根幹にあるものです。
先程「いちばん大切なこと」で楽しむことにも触れましたがそれとは別のものです。
それは



「感謝」



友人・先生・コーチなど
今まで本当に色々な方に支えてもらって生きてきました。
この人達がいなかったら今の自分はいません。
断言できます。



ただ、僕にとって何よりも誰よりも感謝しているのは



「家族」



これは揺るぎません。
姉や犬にも助けてもらいましたが
何よりも両親に支えられました。



大学までサッカーをやらせてもらっている
一人暮らしをさせてもらっている
留学に行かせてもらっている



何不自由ない生活は当たり前じゃない



そして



「1番近くで1番応援してくれた」



これが僕の原動力です。



これだけ応援してくれていたにもかかわらず
夢を叶えることができずに本当に申し訳ないです。



ただ、僕の新しい夢があります。
それは



お父さんとお母さんが僕に注いでくれた最高の愛情を自分の家族にも同じように注ぐ



今までの夢が叶わなかったからこそ、
今回の夢は絶対に叶えます。
絶対です。



そして恩を受けた分



「恩返し」するだけでなく



「恩送り」もできるように



楽しみながら



感謝しながら



夢を叶えるために



これからも努力していきます。




最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。

FC浜須賀→SUERTE FC→湘南工科大学附属高等学校→拓殖大学麗澤会体育局サッカー部

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