見出し画像

美人姉妹の弟の苦労7

〇〇「だあーそろそろ漫画もゲームも飽きたな」

停学処分3日目娯楽を満喫した〇〇はリビングのソファで項垂れていた

〇〇「なにもーやる気がー起きない〜」

何も考えず思った事を歌にする

〇〇「食材が冷蔵庫ーだが料理面倒いー」

〇〇「よし!史帆姉ちゃんにスタレンしてみよ」

〇〇の暇つぶしのせいで学校で怒られる史帆であった

ピロン

〇〇「ん?」

史帆からのメッセージには殺害予告が送られてきた

〇〇「Oh〜」

特に危機感の無い反応をして既読スルーをする

〇〇「菜緒姉ちゃんには変顔送ってあげよ」

画面いっぱいに変顔した写真を2枚送る

菜緒L「暇なの?」

相変わらず優しい菜緒

〇〇L「暇すぎてかまってちゃん」

菜緒L「史帆ちゃん怒ってたよ、スタレンされたって」

〇〇L「史帆姉ちゃんが授業中寝てないようにって親切でやったんだよ」

菜緒L「あとで謝りなよ」

〇〇L「はーい」 

簡単なやり取りが終わるとまた暇になる

〇〇「寝るか?今寝ると夜寝れなくなるしな」

昨日夕方まで寝てしまった為寝れなかった

それを学習した〇〇

〇〇「しょうがない、家族に料理を振る舞いますか」

重い腰をあげてキッチンに向かう

材料を一通り見て具材を切っていく

〇〇「目が、目があぁぁぁ」

玉ねぎをみじん切りにしている

〇〇「誰がバルスと唱えて良いと言った!」

よく分からない1人演技をしながら玉ねぎをレンチンする

それから粗挽き肉を用意し調味料と卵を入れ混ぜていく

〇〇「あ、気持ちいい」

レンチンした玉ねぎを入れハンバーグの種を作っていく

1つ1つ形を整形していく

〇〇「史帆姉ちゃんのご機嫌取りにクマの形を作っておこう」

スタレンの謝罪の意を込めてクマの形をした種が出来上がる

流石、末っ子だろうか要領が良い

〇〇「よし後は火が通りやすいようにレンチンして置こう」

レンジに入れ温める

〇〇「ここから本番ですよー」

ハンバーグにかけるデミグラスソースを作っていく

〇〇「焦げないようにー焦げないようにー」

丁寧にソースを様子を見る

〇〇「よし!いいんじゃない?」

味見をし満足気にレンチンしたハンバーグを迎えにいく

〇〇「もう少ししたら舞台にあげてあげるからね〜」

レンジから取り出した子供達に伝え冷蔵庫に入れた

〇〇「あとは帰ってくるのを待つのみ!」

また暇な時間が出来てしまう

〇〇「しょうがない!勉強をやってみるか」

詰んだ〇〇は勉学に励むのであった

2時間後

菜緒「ただいま」

〇〇「おかえり」

菜緒「勉強なんてしてどうしたの?」

〇〇「人は娯楽を堪能すると勉強に帰るのです」

菜緒「はいはい」

話を流しながら手を洗いに行く

菜緒「なんかめっちゃ良い匂いするんだけど」

〇〇「史帆姉ちゃん帰って来てからね〜」

菜緒「料理したの!?」

〇〇「そんな驚かないでよ」

菜緒「勉強してるだけでもすごいのに晩御飯作ってくれるなんて」

〇〇の行動に涙目になる菜緒

〇〇「俺もやれば出来る子なんだよ」

そんなやり取りをしていると

史帆「〇〇!!スタレンのせいで反省文書かされたやないか!!」

菜緒「なんで関西弁?」

物凄い形相でかつドスの効いた声でリビングに入ってくる

〇〇はキッチンからデミグラスの匂いをリビングに向かって手で仰いでいる

史帆「なんかめっちゃ良い匂いする」

〇〇「史帆姉ちゃん、おかえりなさい」

食欲そそる匂いに屈した史帆

史帆「早く、早く、ハンバーグ」

菜緒「史帆ちゃん手洗ったの?」

史帆「あ」

〇〇「アウトーOUT!!」

史帆「うっざ!手洗ってくるから戻ってくるまでに出してなさいよ!」

〇〇「それはりーむー」

リビングで楽しみに待っている姉達の背中を見て微笑む〇〇

〇〇「はーい、お待ちどー」

史帆「よっ!待ってました!」

菜緒「美味しそう」

ハンバーグを前に出され拍手が送られる

史帆「食べてもいい?」

〇〇「どうぞ〜」

2人は顔を見合わせてから手を合わす

史帆菜緒「いただきます!」

箸を持ちハンバーグを切ると肉汁が流れ出てくる

史帆「えぇすごっ」

菜緒「っ!美味しい!!」

一足先に口に運んだ菜緒から絶賛の声が聞こえる

史帆「ん〜!うっんま!!」

2人の蕩けた顔を見て安心する

〇〇「良かった〜そんなに喜んでもらえて」

史帆「食べてみな!めっちゃ美味しいよ」

〇〇「いいよ、自分の分あるし」

史帆「いいからいいから」

〇〇の分に切り分けられた物を史帆から頬張る

〇〇「おー上手く出来た」

菜緒「こんなに上手になってるとは思わなかった」

〇〇「俺もビックリ」

菜緒「これ好きな子に出したら惚れるよ」

〇〇「そんなに?褒めすぎだって」

史帆「菜緒の言うとおり、惚れるってこれは!」

〇〇「そんなに絶賛してくれてありがとう」

〇〇は自分の分のハンバーグを焼きに行く

史帆「〇〇モテ期到来するか〜?」

菜緒「元々モテ男じゃん」

史帆「え?そうなの?」

菜緒「毎年何人かに告白されてるよ」

史帆「えぇ!知らなかった」

衝撃な事実を知る史帆を他所にハンバーグを丁寧に焼く〇〇なのでした

〇〇「おぉ!うまうま!」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?