鶏と野菜の黒酢あんと、生活・創作・趣味としての料理
料理ができない20代男性、大◯屋を目指す
20代前半、実家で暮らしていた頃。
料理する機会といえば、家で1人のときか、旅行先でみんなでごはんをつくるときくらい。
作れる料理のレパートリーは焼きそば・チャーハン・カレーなど簡単なもので、あとはレシピを見ればなんとか作れなくもないくらい(ただし、けっこうな頻度で失敗する。本当にびっくりするくらい失敗する)。
28歳、仕事の都合でベトナムに引っ越した頃。
ベトナムの外食費は地元のレストランなら数百円、日本食を食べても1,000円を少し超えるくらい。その気になれば自炊しなくても生きていける環境。
そんな、料理がからっきしだった僕に変化をもたらしたのは、某定食チェーン大◯屋の「鶏と野菜の黒酢あん」。
猛烈に食べたくなったところで、異国の地にはそんなものはない。
選択肢は3つ。首都に飛ぶか、日本に帰国するか、自分でつくり出すか。
はじめての揚げ物、みりんも片栗粉もない環境。
高いハードルに躊躇はしたものの、手間より食欲が勝つ。
いま思えば、これが「食べたいものを、自分でつくる」成功体験のはじめの一歩だったのかもしれない。
当時の自分の食欲よ、ありがとう。
※みりんは白ワインとはちみつで代用、片栗粉はタピオカ粉で代用しました。海外で料理する道を切り開いてきてくれた先人たち、ありがとうございます。
「異国の地で覚えた味を、自分の手でも再現できるようになりたい」という欲求
大学生の頃から海外に行くようになり、これまでに30カ国以上を旅してきました。
タイの路上で食べたパッタイ、カンボジアで毎朝食べたバーイサチュルーク、インドのホテルの屋上で食べたシャヒパニール、イスラエルでお金がなくて毎日食べたファラフェルサンド、エジプトでダイビングで冷えた身体を温めたモロヘイヤスープ、スペイン巡礼でワインと一緒に噛み締めたプルポ、メキシコで食べたフィッシュタコス。
旅先で出会う食べ物は一期一会で、次にその土地を訪れたときには閉店していたり、移転したりしていてもう出会えないかもしれない。
頭では理解しているけれど、「あのとき食べた〇〇をもう一度食べたい」という欲求はおさえられないもの。
都内にはさまざまな国・地域のレストランがあって、「東京グルメで世界一周」というブログが成立するくらいだけれど、それでもあの料理がない・あの味とは違う。ということのほうが多いくらい。
じゃあどうすればいいか?自分で作れるようになればいいじゃないか。
世界の味を再現するための、趣味としての料理
「好きなときに、食べたいものを、自分の好きな味でつくれるようになりたい!」ということで、今年からNotionにつくりたいレシピ集を作成して、気が向いたときに調理して、自分で食べて、幸せに浸る。ということをはじめました。
カルディにスパイスを買いに走ったり、同僚にディルが売っているスーパーを教えてもらったり、時には食べたことがない料理を、想像力をはたらかせながら作ったり。
つくりたいレシピ集を作成する際は、noteにレシピを投稿しているクリエイターのみなさんの記事を参考にしたり、食品メーカーのWebサイトやレシピを公開しているブログを見たりしています。
なかでも、緊急事態宣言下で全文公開された、『196ヵ国おうちで作れる世界のレシピ』のnoteはブックマークして毎週のように眺めています。
手の込んだものもつくれないし、人に振る舞える腕前もないけれど、「自分が食べたいものをつくれるようになること」を趣味にしてもいいのかもしれない。
そう思って、最近は趣味欄に「料理」を加えました。
創作としての料理と、人生のどこかでチャレンジしたい目標
note代表の加藤さんはよく、「部屋のサイズにあった棚をつくるのも、料理を自分の口に合うようにアレンジするのも、口笛だって立派な創作」という話をしてくれます。
そんな環境で生活しているおかげもあってか、自信をもって「自分が食べたいものを作れるようになることも創作!」という気持ちで料理をつづけることができ、つづけた先で1つ目標ができました。
最後に高らかに宣言をして記事を締めたいと思います。
毎年少しずつ作れる料理のレパートリーを増やして、店主の気分で日替わりで世界各国の料理を提供するお店をやれるくらいになりたい!
本当にやるかは未定だけど、やれるくらいにはなりたいし、やらないとしても幸せな人生の過ごし方ができそうで、手前味噌ながらいい目標が設定できたと思っています。
※見出し画像はベトナムの家のキッチン。ここから全てがはじまった。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?