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9年11ヶ月使ったパスポートを失くしたので悲しみを書き綴る

2024年8月9日、同僚のSlackでの投稿を見て、パスポートの更新手続きをしなければならないことを思い出す。

有効期限は9月3日まで。
更新がオンラインでできるようになったので、今回は受け取りだけいけばOKで、平日仕事を休まなくても大丈夫。と思っていた。

さっそく更新手続きを…と思い、いつもパスポートを入れている引き出しを探してみるも見つからない。5月に海外に行ったときのカバンを開けてみても見つからない。東京都と神奈川県の落とし物検索システムにも登録がない。

偲ぶ異国、好奇心を肯定するこの世界、さあ次はどこへ
辿る記憶、自身を証明する赤い小冊子はいずこへ

あー、たぶん捨てちゃったな。
Kindleのスリップインケースを買い替えて、古いほうを3週間前くらいに捨てたんだけど、たぶんその中に入っていた。

新規申請めんどくさいなぁという気持ちもあるけれど、9年11ヶ月、ほぼ10年の足跡が失われてしまったんだなぁという小さな悲しみが押し寄せる。

フィリピン出張、カミーノ・デ・サンティアゴ、ベトナム在住時に何度も往復したときの記録、大量のベトナム就労ビザ、新婚旅行。
フィリピン・ベトナム・スペイン・香港・マカオ・シンガポール・韓国・スリランカ・台湾・タイ・ウズベキスタン・フランス・イギリス・ニューカレドニア・ポルトガル・キューバ・メキシコ・オーストラリア、いろんなところに行ったなぁ。

近年は出入国時のスタンプが押されない機会も増えたけれど、ときどきパスポートを引っ張り出してきては、「これはどこの国のスタンプだろう」と思い出を振り返る時間が好きだったので、"記憶を呼び醒ます装置"を1つ失ってしまったことによる喪失感を、今朝からずっと、やんわりと受け止めている。

小学生のときに2万円ぶんの図書カードを誤って捨ててしまったときよりも、中高生のときのガラケーで撮った写真を消してしまったときよりも喪失感が大きい。

めちゃくちゃ大げさに書いてるので、実際は「ちょっと落ち込む」くらいだけど、自身にとって"記憶を呼び醒ます装置"の存在を、思っていたよりだいじにしているだなという気付きになりました。

なくなってしまったものは戻ってこないので、また新しく足跡を残していきましょう。

出入国の証明であり、身分証であり、ライフログであり、旅の相棒。
新しいパスポートを携えて、さあ、次の10年はどこに行こうか?





なんて綺麗に終わらせようと思ったのですが、一言だけ言わせてください。

あーーーーー、新規申請めんどくさい!

だいじなものは定位置を決めて、出したらちゃんとしまおうね。おわり!

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