第一歩

2022年3月24日、午後9時54分。羽田空港の出発ターミナルで、あと1時間後のフライトを待っている。ここまでの道のりが長かったといえば長いし、短かったといえば短い。出発までの2週間、最後の仕事をして、友人や仕事の先輩と会って、プチ送別会を開いてもらって。周りの人の温かさと、自分にはこんなに支えてくれて、応援してくれた人がいたのかと実感した。母や姉は自分の一番の理解者。母にとっては、自分の決断は決して賛成できるものではなかったと思う。大きな会社を辞めて、発展途上国で働くというのは。それでも自分の前では笑顔で応援してくれた。

今日から初めての一歩を踏み出す。そこは今までの塗装れて地図もあって、ルールも整っていた道とは違う。まだ未開拓の地。それでも行くと決めた。その決断にみんなが応援してくれた。だからその期待には応えたいし、この決断が自分にとっての挑戦にしたい。失敗はしてもいい。というかたくさん失敗をして、間違いをして、苦しくなって、逃げたくなって、それでも進み続けた先の景色をこれから見たいと思う。インターネットには載っていない、本当のカンボジアの姿は今どうなっているんだろう。そこで自分がどんなことをやりたいと思うのだろう。全てが”0”からのスタート。目標を持って、壁にぶち当たって、自分の人生を切り開いていく。それでいつか日本に戻って、家族、友達、仕事の先輩後輩とうんまい酒を飲んでやる。

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