子どもが行動を起こすときの判断についてすこしだけ考えてみた

保育のときに大事にしている視点のひとつに子どもがやりたいことを見つけられているかどうかという視点がある。子どもは探索をして興味のあるものを見つけ、活動を自ら構築していくのだが、それは興味のあるものが見つかった場合である。

興味があるものが見つかり、活動を思いついたとしてもそれが実行するかどうかの分岐点も存在する。その行為は自分にとってどのくらいの危険があるのか、社会的に問題となる行為ではないかなどを考慮して判断することとなる。例えば、園庭に転がっているボールを見つけてそれを蹴り飛ばそうと考えたときにも、誰もいない園庭の柔らかいビニールボールであれば強く蹴ってもつま先はきっと痛くはならず、誰かに咎められることもないと予想されるかもしれない。しかし、他の子も遊んでいる室内でバスケットボールを見つけたらどうだろう。もしかして誰かが今まさに遊びに使っているボールで、それを蹴ったら指摘されるかもしれない。バスケットボールであれば硬いので強く蹴ったらつま先が痛くなるかもしれない。つまり、興味があるから行為をするというほど子どもの行動選択は単純ではないということなのだろう。

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