【第51話】がんサバイバー

この年末年始、治療や今後の過ごし方について、妻と話したり調べたりしていると「がんサバイバー」という言葉を見つけました。

がんを克服してきた人たちや、治療中、経過観察中の人たちを総じて、そう呼ぶらしいのです。勉強不足な僕は理解してない言葉でしたが、妻はすでに知っていました。

久しぶりに帰った自宅には、がん治療や、がんサバイバーの生き方や食事の摂り方に関する本が何冊もありました。

(間違いなく、彼女も僕のがんと闘っている)

僕のことを、がんサバイバーと呼ぶなら、彼女こそがんサバイバーじゃないか、そう思いました。


今日、午後から抗がん剤治療が再開します。それに合わせて、僕は昨日から病院に入っています。

年末年始、お風呂から上がった子どもたちは、ソファーに座っている僕を見ると、「パパー!」と言って走ってきてくれました。

昨日のお風呂上がり、誰も居ないソファーに向かって「パパー!」と何度も呼んでいたのこと…。子どもたちも、彼らなりに闘ってくれているのです。

「がんサバイバー」、この言葉は当事者だけでなく、その家族やサポートしてくれる人たち全員を指しているはずです。僕は、そう思います。

2024.1.8

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