【第39話】尿瓶マスター

点滴が吊るされたスタンドを押しながらトイレまで歩き、用を足したら、またベッドへ戻る。

病室から出ることのない日々を過ごす中、トイレへ行く作業は、今の僕にとっては、とてもよい運動になります。

トイレまでの距離は4m、この往復8mを何度も歩くことが、どうにか確保できている運動量。調子の良い日は、椅子に座ってストレッチなどもやっています。

僕の血球数値が上がって免疫力が高まってきたら、リハビリ室での運動も希望したいのですが、今はこれくらいしかできません。

昼はできるだけ身体を動かしたいと思っていますが、夜はそれが真逆。トイレまで行くことは敢えてせずに、尿瓶を使っています。

なぜかというと、睡眠導入剤が効いている状態でトイレまで歩くと、転倒の危険があるからです。それに加えて、点滴のおかげで超頻尿なので、トイレへ行くのが面倒なのもあります。

(あと、トイレで寝るのも何気に怖い笑)

最近では、ベッドに座って、尿瓶へしっこを出すのもだいぶ慣れてきて、スムーズに出るようになりました。

時々、「尿意を催すけど尿が出ない」時がありますが、そんな時は立ってみると、すぐに出ます。立ち小便とはよく言ったもので、男の小便は、やっぱり座ってるより、立っている時の方が出やすいのかもしれません!

以上、尿瓶マスターが現場からお伝えしました。

2023.12.17

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?