デザイナー以外へUXガイドラインを浸透させるためにやったこと
この記事は、2017年6月29日に作成された記事です。
こんにちは、UXデザイナーの八尾です。
今回は以前公表し、多くの方に読んでいただいたクラウドワークスの"UXガイドライン"について書こうと思います。
UXガイドラインとは、 クラウドワークスというサービスが提供すべきユーザー体験の指針を、11ケ条・33項目にまとめたものです。
さて、今回は作成したUXガイドラインをどのようにデザイナー以外のメンバーに浸透させたかということについての記事を書こうと思います。
やったことは大きく二つです。
1.UXガイドラインを印刷、メンバーに配布
2.UXガイドラインをもとにワークショップを実施
1.UXガイドラインを印刷、メンバーに配布
せっかく作ったガイドラインも、デザイナーが利用するだけでは不十分です。
なぜならUXガイドラインはデザインをする上での指針ではなく、プロダクト全体の指針だからです。
まずはとにかく多くのメンバーにみてもらおう、手元に置いてもらおうという思いでUXガイドラインを印刷し、実際に本にしました。
画像のようにしっかりと表紙をつけ、中には目次やはじめにという項目をつけ一つの読み物として成立するよう工夫しました。
そして製本も自分たちでやりました!
そして完成したのが↓
それに加えて各チームの使用しているホワイトボードにフライヤーを設置してメンバー全員に周知できるよう工夫しました!
↓こんな感じ
ここまでで結構時間と労力かけてます(笑)
2.UXガイドラインをもとにワークショップを実施
UXガイドラインの印刷・配布によって社内認知を広めた後に、メンバーにしっかり使ってもらえるようワークショップを実施しました。
対象はプロダクトに関わる全社員。
ワークショップの様子は以下の写真をご覧ください。
ワークショップの内容は?
ワークショップでは仮想の機能を題材にしてワイヤーフレームを書くという内容でした。
扱った題材はクライアントからクラウドワーカーにお歳暮を送れるという機能でした!
※私たちが運営する「クラウドワークス」は、お仕事を発注する「クライアント」と、お仕事を受注する「クラウドワーカー」をマッチングするサービスです。
1.クライアント→クラウドワーカーでお歳暮を送る機能のワイヤーフレームをUXガイドラインを見ずに作ってみる
2.UXガイドラインを使ってレビューする
3.チームのアウトプットをお互いにシェア
という流れで行いました。
考えやすいようにお歳暮はクッキーかamazonギフト券に限定したり、技術的な難易度は考慮しないようにするなどいくつか前提を加えました。
こういった前提は事前にUXデザインチームでリハをした時に議論になったものを反映しています。
工夫した点
1.仮想の機能を題材に用いたことで既存の機能などとは切り離し、比較的0ベースで考えられるようにしました。
2.実際のアウトプットに対してUXガイドラインを利用することでリアルな使い方をイメージづけてもら得るようにしました。
3.UXデザインチームのメンバーも全員出席し、フィードバックやUXガイドラインの解説を行い、楽しみながら理解が深まるようにしました。
実際やってみてどうだった?
ワークショップを実施したことで実際多くのメンバーにUXガイドラインの活用法についてイメージしてもらうことができました。
アウトプットの内容もチームごとに大きく異なるところがあり楽しみながら実施することができました!
実際、ワークショップ後のアンケートではこのような声がありました。
判断に迷った際などの根拠になると思う。参照していきたい。
今回実際に使うことができたので、どのように活用したらいいかイメージが湧きました。事例もあったのがよかったです。
ワークショップで体感的に理解が進んだ
根拠としてガイドラインを使うことでコミュニケーションが円滑になりそうです
短い時間のワークショップとはなりましたが、まず具体的なイメージをつけてもらうという意味では非常に意味のあるワークショップになったなぁと感じています。
感じたこと
社内に新たな文化や仕組みを浸透させる上で重要だなと感じたことは徹底することです。
プロダクトに関わる社員全員の時間をいただいて、かつ、デザイナー全員の時間を使って一つのドキュメントへの理解を得る機会を作るということは簡単なことではありません。通常業務で忙しい中そんなことをしている暇はないという声もあると思います。
それでも作りたての今だからこそ、徹底して全社員に伝わるようにある程度コストを割いて工夫を凝らすことが将来的にはいいプロダクトを作ることに繋がると試していく中で感じました。
最後に
いかがでしたか?
社内で作った指針をどのように社内に浸透させたかという内容でした。
そうはいってもまだやれることはたくさんあるので、今後当たり前に使われるようにどんどん新しいことをやっていきます!
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