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East meets West

先日、ヘルシンキで開催されたSlushに参加してきました。Slushは今や世界各国で開催されているスタートアップの祭典です。日本でもSlush Asiaに始まり、Slush Tokyoとして開催(2020年からはBARKへリブランド)されてきました。

しかし、実際にヘルシンキの本場Slushに参加して思う事は、地域特性や文化があった上でSlushは成り立っているという事。

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少し話題は変わって、こちらはベルリンで開催されている、これまたスタートアップの祭典TOA(Tech Open Air)の一コマです。スタートアップ投資の額ではロンドンが欧州一のマーケットでしたが、Brexit以降はFinTech分野を除いて、ベルリンがその地位を引き継いでいます。(数年後にはその地位をリスボンへ明け渡すと言われていますが、その話はまた別のnoteで)

ベルリンのコワーキング、シェアオフィスに行くと、スタートアップのブースの横に「メルセデス・コンサルティング」とか、必ずと言って良いほど大企業のブースが居を構えています。

これはもともと旧東ドイツが社会主義国であったために、大企業と言えるものは国営企業以外には存在せず、プライベートカンパニーはある意味すべてがベンチャー企業であると言えます。一方、そのお隣の旧西ドイツに目を向けると、20世紀型の大企業が多く、メルセデスやBMWをはじめとするメーカや、ルフトハンザといった大資本を持つビッグネームが名前を連ねています。

つまりベルリンは、壁が崩れる前までは、未来のベンチャー企業と未来のベンチャーキャピタリストが一つの都市の中にあったわけです。それが壁の崩壊や工業社会の世代交代という社会変化の背景を受けて、一気にスタートアップ都市へと変貌を遂げたのではないかと考えます。

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話題を再びヘルシンキへ戻して歴史を紐解くと、フィンランドは過去スウェーデンに支配されたり、ロシアに支配されたりするなど、まさに「西」と「東」の汽水域。実際にSlush会場でも西と東の構図が感じられました。この歴史的、社会背景がSlushをSlushたらしめているのだと感じました。

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