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本のレビュー【前頭葉バカ社会 自分がバカだと気づかない人たち】

バカが増えている。
誰もがバカになる可能性がある。バカは変化、成長を嫌う。
日本人がバカなのは前頭葉を使えてないから。
冒頭からいきなりバカバカ書いてあるが、本書は批判的思考をできるようになろうというのが趣旨。これができなければバカになる。

筆者はバカと思われるのが怖くて医師になった。今も新しい知識を取り入れ、昔の知識に固執しないようにしてる。

この本でのバカの特徴
・自己モニターをする習慣がない
自分を客観視できるか。
・二分割思考しかできない
敵か味方か、0か100かで考える
・仮説を立てて実験しようとしない
問題点を見つけ、解決する力。色々なやり方を見つける。

バカの思考パターン

・過度の一般化
個別の事例から極端な結論を導く考え方。進学校に通う子供が犯罪を起こしたときに「秀才は危険だ」という考える。
自分と意見が合わない人に対して「あいつは敵だ」と考える

・読心
相手の言動を勝手に決めつける。

・破局視
将来の不安をずっと抱いている。

・縮小視
自分を小さく評価する考え方。成功しても自分はダメだと考えてしまう。

・情緒的理由づけ
感情で事実を歪める考え方。

・〜すべきという考え方
「主婦は家事を完璧にするべき」など一つの考えに固まる。

バカを治すには

誰でもバカになる可能性がある。日頃から気をつけていないと自分がバカになっていると気づけない。しかし、前頭葉バカは治すことができる。批判的思考を持つのが大事。3つのステップでバカを治す。

1.落ち込んだ時は反省しない

失敗したときに自分を否定しまいがち。失敗したら、いったんリセットして今できることを考えてみる。

2.批判的思考を身につける

批判的思考とは物事を多様な角度から考えること。
「それは本当か」
「別の選択肢はないか」
「他の可能性はないか」
注意したいのが、人は自分に都合の良い選択肢や可能性ばかりを集めてしまうこと。自分とは異なる意見も意識的に検討しなければいけない。

3.5つの視点を持つ

1:変化を楽しむ
これからの時代は不確実さに堪える力が必要。明確な答えがなかなか見つからない状況になる。過去にうまく行った方法に固執したり、楽な方法へと思考が流されてしまうことが多くなる。前頭葉を鍛えるには結果が予測できないことにチャレンジすること。
いつもとは違う道を歩くだけでもいい。初めて行く店に入ってみる。行きつけ以外の場所に出かけよう。少しずつ前頭葉を強化すると物事を多角的に眺める基礎力が培われ、選択肢が増えていく。

2:自己モニター
自分の心や体を観察すること。
前頭葉バカは自分の感情に任せて決断し、行動を起こす。自分はどうしてそんな気持ちになったのか、感情に任せずに一歩下がって自分を観察する。

3アウトプットする習慣をつける
得た知識を何らかの形で発信する。ブログやsns、友達とのおしゃべりでもいい。脳内を検索して記憶を引っ張り出すことで前頭葉が活性化する。学んだことを人に喋るだけでも前頭葉がしっかり働いてくれる。
さらに、アウトプットした言葉を実際に行動に移すといい。言葉にするとそれを実行する場面をイメージしやすくなり、行動に移しやすくなる。

4:現実的な議論のしかたを身につける
前頭葉バカは議論に弱い。怒鳴りつけて相手を言い負かすのは議論ではない。相手の言い分を理解し、物事を複眼的にみること。
自分の知識、経験から言いたいことをまとめあげるには前頭葉をフル回転させる必要がある。こうした議論をするにはディベートがおすすめ。テーマについて賛成、反対チームに分かれて論理を組み立てる。反対意見もしっかり考えなければならない。

5:ただ動く
筋トレや登山のような本格的に体を動かさなくてもいい。自分が楽しいと思えることをやる。買い物や食事に行くだけでもいい。老化は足腰から始まる。動くことは非常に重要。

成長し続ける

現状維持せずに挑戦する。そうすればどんな年齢の人でも人生を豊かにできる。


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