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たこ焼き屋

たこ焼き屋のおじちゃんに泣かされた。

ただ買いに行っただけだったのに
ただいつの味を味わうだけだったのに
ただの、たこ焼き屋なのに...


たこ焼きの焼き方をずっと眺めながめながら
おじちゃんのはなしをきく、ほんの数分の出来事だった。

全然話すつもりもなかったし、たこ焼き買って帰るだけのはずだった。


自分の学校をやめたいです。て相談ばっかりうけてるんですよ。
私が発した訳では無いが、その一言が始まりだ。


事は、自分によって変化する。
自分が変化すれば相手も変化する。
他責にばかりしてるんだょ。

的な事を言っていた気がする。


頭ではわかっていた。
そんな事はわかっていても、
気づけば、変化できないのは、何かがあるから。誰かがこうだから。相手がこう発したから。

でも、だから、だって、


他責に思考が向く。自分次第とわかっているのに、他責に気づいてまた思考はループする。


ほんの数分で、涙腺が止まらなくなった。
自分でもわかっているようでわかっていない事を話されると凝り固まっていた脳が脱力する。
いつも思っている事を、普段話さない人に突然言われる言葉って...


ー東大に受かるまで勉強したか?
いえ、勉強してません。
ー自分を過信しすぎていないか。

おいちゃんのピンポイントさに辛くなるぐらい何も言えなかった。現実を直視せず、遠くばかりを見ているのは、自分なのだ。

それでいて内だけをみる。直視せず、内に向けられた行為ばかり気にする。全ては怖いから。

頑張ります!て言葉も訂正されたな。はは。



たこやき300円分と、たこやき出来るまでの数分。


自分の思っている事を鏡に映し出された気分。正直おいちゃんの思っていた文脈と、受け取った文脈は99%違う形で伝わっているのは確かだ。

おいちゃんも驚いたよな。はは



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