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#26 プロの仕事

ある日、会社の入っているビルの地下にあるタイ料理屋さんでのこと。そこは、グリーンカレーが美味しくて、わたしはよくテイクアウトをするのです。
その日のテイクアウト担当は外国人のお兄さん。もう、仕事ぶりが鮮やかで。
店内飲食した方のレジの列(5、6人はいた)を捌きながら、合間にテイクアウト列に並ぶわたしに「いらっしゃいませ!」と爽やかに声をかけてアイコンタクト。
またレジを捌きながら、オーダーが決まった様子のわたしのオーダーを先に聞き、その場で厨房にオーダーを通す。
レジで支払いをするお客さんが、お金を出すのに時間がかかっている間に、店の外に並ぶ店内飲食待ち列の、最前のお客さんの人数を聞き、店内の店員さんに伝える。
レジに並ぶ人を捌き終わったら、わたしの支払いを確認。
そして、店内飲食待ちの人の誘導。

この間数分。元気にかつとってもテキパキと仕事をこなしていくので、もうずっと観察していたい感じでした。


またある日。テイクアウトのコーヒー店。普段はオーダー・レジ担当と注文を受けて提供する人のの2人体制。でもその日は、3人体制で、レジは新しく入ったのだろう研修中の若い女性に、もう一人の人が教えていた。教えているのでいつもより時間がかかり、列もできていた。すると、普段はオーダーを受けて作る担当の女性が、「今日は何にされます?」と注文をとりはじめた。そして、先に商品を用意する。そうすればお会計の後、待たせずに提供できるという機転をきかせての対応だったのだろう。
そして、お会計が終わって商品の受け渡しの際に、笑顔で、「お待たせして申し訳ありません。いってらっしゃいませ」。と言葉をかけて手渡してくださる。
気持ちのよい対応で、朝からとっても嬉しくなった。


保育園の廊下には、今月誕生日の子どもたちの写真が貼られている。昨日から、6月誕生日の子どもたちの写真に変わっていて娘の写真もあった。娘は今年3歳になる。でもその写真は、なぜか指で4を作っていて、「え、3じゃないの?」と思わずツッコミを入れたら、「えー、4じゃないの?」という娘。なんでよ、と笑った。それが昨日。
そして今朝。朝番の担当が、去年の担任の先生だった。泣かずに行けるかな、と娘の様子を伺っていると、すかさず先生が声をかけてくれた。
「ねえねぇ、むすめちゃん、玄関の写真撮るとき、何で3じゃなくて4だったの?」
嬉しそうにする娘。先生とおしゃべりしながら、無事に泣かずに入って行けた。
先生、さすがすぎます……!

もうみなさんの華麗なプロの技。翻って、わたしはどうだろうか?ちゃんと誰かに喜んでもらえるような仕事ができているだろうか、と考えさせられたのでした。

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