就活の苦しさ①

 就活がそろそろ一区切りつけそうなので、ここまでで感じた就職活動の苦しさを書き残しておきたい。新卒就活はもう二度としないだろうから。

 早速本題に入るが最大の苦しさは、「やりたいことの捏造を強いられること」だ。

 現在大学4年生で21歳のおれは、そもそも「やりたいこと」がない。一般的に見てもやりたいことが少ない方だと思う。これを「未来に対する期待水準が低い」と見ることもできるだろう。去年に起きたあることをきっかけに未来に対する期待や願望は激減した。

 回り道したが、そんな生きるモチベゲージが低空飛行しているおれは、もちろん将来の「仕事」に対してもモチベが低い。そもそも生きることに意欲が大して無いのだから、「仕事」になればいわんやモチベなんて無い。

 就職活動では必ず企業への志望動機が問われる。ガクチカや自己PRは聞かれなくても、志望動機は必ず聞かれる。この志望動機を捏造するのが、非常に苦痛なのである。

 「社会に貢献したい、還元したい」「○○の力で、○○を支えたい」

 そんなこと微塵も思っていない。「そんなこと分かった上で、のみ込んだ上で、適応して話す力が求められている。」と言われればおしまいだが、そう言われても苦痛なものに変わりはない。社会は人が「ある型」に適応して回っているのは重々承知だし、それがなきゃ電車にも乗れないし美味しい水道水も飲めない。だが、就職活動における志望動機を捏造する行為は、なくては社会が回らないものなのだろうか。

 「やりたいことは見つかるものじゃない。色々試していくうちに見つかってくものだ。」と言う意見もあるだろう。全くその通りだと思う。
 しかし、大学生のうちに試せるものはいかほどのものなのだろうか。説明会やインターンで知ったことで、何かやりたい事が見つかるほど人生は甘くない。この短い期間の中で、あやふやで荒唐無稽な「やりたいこと」を捏造するしかないのだ。

 日本社会もこれだけ長きにわたって同じ就職活動文化が続いているのだから、そろそろ変革が起こってもいいのではないか。と思う。