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2020年読書日記21

『夕凪の街 桜の国』byこうの 史代

マイナー作品ながらかなりの高評価を得て話題になった『この世界の片隅で』。ヒロシマを描いた作品としてはアプローチが独特で、何気ない日常が続いていからこその悲劇のコントラストが胸を打つ秀作だったと思います。

その著者によるヒロシマものの有名作がこちら。ドラマにもなりました。なぜわたしが選んで読んだかというと、友人によるFacebookの投稿からでした。長くなるので経緯ははしょります。とにかく彼女はウイルス禍にある現状において昔読んだこの本を思い出したのでした。

そのポストがとても気にかかってしまい、読んだことなかったわたしはAmazonでポチっ。すると(前にも書いたけど、この状況でちゃんと急ぎで配送する)宅急便で1日後に到着、薄い(内容がじゃないよ)本なのですぐに読了、到着後わずか1時間以内に悲しみと希望に満たされることになった次第です。

原爆……きついです。経験していないけど、著者独特のほのぼのとした筆致の反動で本当にきつい。「夕凪の街」と「桜の国」は別の話だけど、実は連作になっていて、前者が悲劇、後者が希望です。特に後者の最後に救われます。逆じゃなくてよかった。

いまこそ世界が手をつないでウイルスに打ち克ちましょう。

#2020年読書日記


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