雨の日は恋をする⑨
今日は仕事だけど
昼までで上がり
午後彼と会うことになった
仕事中も
私の所に来ることが多いし
最近
1人で休憩室にいると
抱きしめにくることが増えた
私も
体が疼いて
身体が求めているな
と
感じるけれど
彼もきっと
私以上に
そうなのだろうか
と思う
…
2人でいる時
彼は少年の様になる
仕事のことは
とても頭が良く
考えられない様な斬新さで
改革をして行っている
そして強引で傲慢だとも
言う人もいて
それについていけない人は
辞めていく
そう
辞めて行っても良い
この会社を立て直すために
彼は来たのだから
彼が来て一年数ヵ月
彼は私が入社する
2ヵ月前に呼び寄せられた
オーナーの右腕だから
他の会社社長を任されていたが
数年前に買い取ったこの会社を立て直すために
彼は呼ばれたのだそうだ
そして
来て一年で
業績をプラスにした
ちょうどその時に
私はその部署の責任者になろうとしていた
前向き
そう評価されているけれど
私には敵が多すぎて
いつも悩んでばかりいる
敵だけではなく
異動してきて3ヵ月で責任者にになる様な
そんなに簡単な部署ではない
1から10まで
全部を3ヵ月で覚えて
責任者の仕事まで
やることになった私は
この3ヵ月
まともに休みを取れないことも多い
休みの日も
連絡をして
業務を気にかけている
それが
責任者というものだとは思うけれど
それを
私の部署含めて
全体を見ているのが
彼なのだから
凄いとしか言いようがない
皆
彼を恐れている
私ももちろん
仕事中は
普通に怒られることもある
でも
その言葉は
仕事に対する
純粋に実直な芯が
そうさせているのだと
わかるから
でもわかっている私でも
怖いのだから
分からない人は
訳がわからず怖いだろう
…
そんな仕事に厳しい彼が
午後上がって良いから
会いにきてというのだから
休みの日も仕事に出て
業績を上げてという彼が
彼がそう言ったのを
もちろん社内の人には言えない
私は
私用で早退するということにする
なんて言えば良いか
まだ決めていないけれど
理由なんてなんでもいい
家の事情で
急用ができて
…
社長に許可を取ったと言えば
誰も何も言えないから
…
午後から会うと思うと
身体が火照ってきて
一度夜中に
1人で シタ
でも
やっぱり
2人でいてするのとは
全然違う
彼と会う時は
家に篭ることがほとんどで
でも
あっという間に何時間も経つ
3時間が5時間になり
12時間になり
先日のお泊まりの時は
24時間
何時間いても
居心地が良くて
もっと居たいと思う
その感覚が
不思議な心地よさで
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