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宅建 登録実務講習(修了)

宅地建物取引士の登録のための登録実務講習に参加しました。どのような内容だったかまとめます。


登録実務講習とは?

宅建業者にて一定の業務に2年以上従事したことがない場合、宅建士の登録を受けるために、国土交通大臣指定の登録実務講習の修了が必要になります。私が参加した講習会はコチラで実施されたものです。

  • 実施機関:一般社団法人 TAKKYO

大手資格予備校などと比較すると圧倒的にリーズナブルです。早割なのでほぼ底値でした。業界最安値を目指していて、ときに「トンデモナイ!価格破壊だ」などと非難されたりしているようですが、内容に満足だったので、なにもモンダイナイです。

事前学習・教材

  • 登録実務講習テキスト A4版 3冊

    • 本編テキスト 286ページ
      宅地および建物の売買の媒介業務(仲介)をモデルケースに、取引業務の実務を学びます。実務のイロハが詳細に解説されています。内容は宅建の試験範囲=関連法令、近年の改正ポイントや国交省ガイドラインに基づく説明 に加えて、実際に不動産業を行うためのより実務的なコツやマインドと盛りだくさんの内容になっています。

    • ひな形・資料集 84ページ
      法務局・行政庁関係の書面や図面のサンプル、重要事項説明・契約関係の書類のひな形などが掲載されています。

    • 演習テキスト 35ページ
      業者として作成する様々な書面を、空所補充形式で作成していく問題集になっています。

  • 視聴覚教材
    学習の流れ、スクーリングで行う演習内容について解説動画 75分

  • 自宅学習の手引き・問題集 60問
    スクーリングの修了試験で出題される○×問題。

38時間(おおむね1か月)の学習が必須となっています。正直、理解しようにも範囲が広くて分量も多く、ゲロってしまうため、全体をサッと斜め読みして流れを押さえる程度でした。関連法令だけで200を超えるほどありそうなので。大切なのはスクーリングでどれだけ集中できるか、です(言い訳)。

スクーリング

  • 日程
    土・日の2日間 8:50~16:30 で参加しました。12時間の出席が法定となっているため、遅刻・欠席・居眠りなど厳しくチェックされます。途中休憩や昼食の時間も短めになっていて、水分補給も程々にしておかないとガマンできなくなります🙁

  • 演習
    モデルケースにある通り、売主・買主の2名の間にそれぞれ不動産業者が媒介に入った4者間で、売買契約を締結していくストーリーを学びます。営業・集客に始まり、媒介契約、希望条件ヒアリング、物件査定、重要事項説明、売買契約、アフターフォローと続きます。講師の説明を聴き、資料を参照しながら演習テキストを完成させていきます。
    要所要所で、テキストにマーカーを引いて付箋を貼るように講師から指示が出ます=試験に出る部分なので、ここぞとばかりに皆ペンを走らせます😎

  • 実技
    座学だけでなく、隣の受講者とロールプレイングもありました。売主と業者、買主と業者のやり取りを再現し、要望を聴取したり返答をしたりしました(テキストの文面を拾い読みする程度)。また、数人のグループで演習の答え合わせや、資料にある契約条項の読み合わせもありました。

  • ポイント
    ウワサに聞いていましたが、テキストの説明よりも、講師による業界のウラ事情話や体験談のほうが盛りだくさんで面白く、飽きることがなかったです。トークをテキストの余白にずっとメモしていました笑
    「こういうケースで周りに協力を得るとき、親戚や隣保を訪ねるときは、この程度の時間をかけ、謝礼として幾ら用意して、、こういうケースの仲介ではお互いこういう要望や言い分があるから、こういう流れですり合わせつつ契約へ導いて、、、」など。業界の常識・相場・乗りきる術 が満載で充実した2日間でした。ベテランであるがゆえ説明に出てくる数値がリアルです(特に金額)。

修了試験

  • 正誤判断 30問:自宅学習の問題集 から出題

  • 穴埋め記述式 20問:重要事項説明書の作成

合計50問で試験時間は60分。それぞれ8割正解で合格です。
99.8%の合格率がウリであるように、スクーリングに参加していれば何も心配なく受験でき、開始30分もすれば答案を提出できます。
講習の終了と同時に、そのまま修了証を手渡しで受け取れて帰宅できるというスピード感もよかったです。

やりがい、のお話

記憶に残った講師のお話がいくつかありました。※思い出したら更新します

  • お客様は担当者のファンになることがある有名な不動産屋だから来店する人、目当ての家があって来店する人もいるが最終的には「この人に売買・賃貸をお願いしたい、この人が勧めてくれるなら買いたい・借りたい」と担当者との信頼関係があって契約に至る。そうなると担当者が異動しようが業者を移ろうが、お客さんはその担当者がいる店についてくるし、親子や友人などにも広がっていく。

  • 宅建士は生涯現役で仕事ができる
    夏は涼しく冬は暖かい事務所で待っていられる。体力的にそれほどキツくはない。お客さんがやってきて、お茶を飲みながらおしゃべりをし、生活や家庭の状況、意向を聴きながら物件の選定をして提案をする。相手が信頼を置いてくれる意味で言えば年配のほうが有利で、いくつになっても始められる。

  • 若い力も必要
    行政手続きもデジタル化が進んでいる。都市計画図は簡単に取得できるようになったが年寄りはタッチパネルを前にすると怯える。

おわりに

その後、登録まで無事に終えて宅建士証も交付されました。
宅建士としてキャリアアップの予定はありません。本業にしている方々を尊敬します。こんなに毎日気を張って、胃に穴が開くんじゃねぇかと心配になります。
ある不動産コンサルタントは「宅建士になって良かったこと:自分で家を買う・借りるときに損をしないこと」と言い切っていました。なんせ不動産は安くなく、自己防衛にも役立つものなので、登録実務講習は参加して良かったです。

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