見出し画像

【#04】宅建おじさん喫茶店トーク「逃げろ相続。長女のための不動産読本」を書こうかな。

それにしても、まだ住宅を作るんですね。
特に東京でタワマン。
そりゃ今の今、現時点で考えれば「高額で売り抜け」できるから業者も儲かるんだろうけどね。

いちおう20階以上をタワマンとするようで、これから完成するのが130棟もあるらしい。
部屋数で言えば約5万5,000戸にもなる。
すごいねー。
晴海フラッグが投機の対象となってゴーストタウンだなんだと言われている昨今、業者のみなさん、そんなに強気でだいじょうぶなんだろうか。

・・・と、そんなシンパイは余計なお世話なのだが


マンション一部屋「1億1,483万円」23区平均

ふつうの人だともう買えないね。
ざっと計算してみると、年収600万円のサラリーマンが40年働くとして、生涯収入は2億4,000万円。
そのうち、どうだろう、ざっと30%が税金だ年金だ生命保険だで取られちゃうとすると、使えるお金は1億7,000万円くらいか。
そのお金をやりくりして、食費だ子どもの教育費だなんだかんだ。
電気ガスも高くなるだろうし、あとは水道代もこれからどうなることやら。
つまり生活費ですね。
なので住宅に使うカネは“30%”くらいにおさめたいだろうから、5200万円くらいが限界か。

ということで、これももちろん余計なお世話なのだがマンション一部屋=生涯収入分という東京って、どうなんだろうか。

子どもを育てろっていったってそりゃ無理さ、と言いたくもなろう。
そもそもこんだけ人がいるとね。
桜の時期の花見会場みたいなもんで、物理的に家族で暮らせるスペースもない。

そんな東京なのだが、空き家は増えている

住むとこがないよー。
いや、ある。

ご承知のとおり、全国的にも増え続ける空き家なんだけど、いまの時点で900万戸だそうです。
ちなみに国内の総住宅数に占める空き家率は13.8%とのこと。
でね。
この900万戸のうち「居住目的のない個人住宅(まさに空き家)」が385万戸だそうだから、計算してみると900万戸ー385万戸=515万戸。
この515万戸に「売却用」と「別荘」などが入るらしく、それをマイナスすると「443万戸」という数値が出てくる。

さてみなさん問題です。
この「443万戸」って、いったいどんな空き家なのでしょう。
そうですそのとおり。
賃貸用ですね。

相続対策と称して、というかその手の業者の営業手法により、作りも作ったり、建ても建てたり。
今の今まで、賃貸マーケットも顧みずに、バンバン建てた。
宅建試験でいうと問48での出題となるけど、では実際にどれくらい建てちゃうのか。
近々での数字になるが、23年の住宅着工戸数は果たしてどれくらいか。

国土交通省によれば81万9,000戸。
そのうち貸家が42%で34万4,000戸。
どんどん新築しちゃうんですね貸家。

ちなみにみんなの憧れの分譲マンションは全国でどれくらい新築しているかというと10万8,000戸です。
だから、賃貸住宅はその3倍以上も建てちゃっているわけだ。
賃貸ニーズ(マーケット)なんてまったく無視しているがゆえ、そりゃ空き家にもなるでしょう。

ちなみに東京の空き家は90万戸だそうで、このうち賃貸用の空き家(入居なし)が7割らしい。90万戸の7割だから、なんと63万戸だ。

東京でマンションを買うとなると1億3,000万円というバカげた値段になるものの、賃貸用の空き家はごまんとあるという、なんかこれまたバカくさい話になってます。

ってか、相続対策として、借金をして賃貸物件を建てちゃったお年寄りたちは、いったい今、なにを思うのだろうか。
このまま家賃収入でローンを返済していけるのだろうか。
業者は家賃保証をいつまで続けていくのだろうか。

相続人が空き家アパートを相続しちゃったらどうなるか

相続対策としてアパートを建てたりタワマンを買ったりするわけだが、問題となるのはその購入資金で、これ、ローンです。
あえて負債を背負い込むことで相続税評価額を下げて節税効果だ、という話になっている。

たしかにそんな話は話なんだけど、「これを引き継ぐ相続人はどうなるか問題」を、ここでちょこっと考えてみよう。

つまり相続人たち、要は子どもたちが「そんな多額のローンを返済できるのか問題」っすね。
相続対策だからローンはなるべく多額のほうがよい。
そのローンの原資は賃料を払ってくれる入居者たちで、つまり、入居者がいつまでもいればいいけどね、という話にもなる。

アパートって、所詮は新築のときがいちばん高く貸せる。
そのうち経年変化していけば・・・。
賞味期限ってもんがあるわけでね。

おまけに、だってバンバン新築の賃貸物件を建てちゃうんでしょ、世間は。
隣に新築が建っちゃった、なんてことになったら、賃料も引き下げだ。

ということと次第で、そんなもんを相続したらローンは引き継ぐわ、貸主として修理しなければならないわ、近隣の新築に対抗して巨額のリニューアル資金だわで、おまけに売ろうにも売れない。

相続対策の結果、子どもに苦しみを残すという、なんというか、ね。
健康のためなら死んでもいい、とか、婚活のためなら離婚してもいい、みたいな。

・・・というような話をまとめた小冊子を書いてみようかな、と思う昨今。

タイトルは「逃げろ相続。長女のための不動産読本」とか。
どうでしょ。
書いたらみなさんも読んでみてね。

檜木嬢の世代に読んでもらいたい本にしたい\(^o^)/

今回は、宅建おじさん喫茶店トークとして、空き家や相続について記してみました。
最後までおつきあいくださいましてありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?