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浮沈ありし王者生還



物事の通りとは、いかなる時も無残であるべし。

もし、仮にであるが、あなたがこの世に生を受けた当初から、あらゆる叡智・権力を所有していたとしよう。

さうした時、あなたは、あらゆる万物を越え、功を為すとするであろうが、そこに意味は存在し得ない。

なぜなら、当然の達成であるに過ぎないから。

「当然」は人の心を動かさない。

そう言ったものを、一度として外さずとも、誠心誠意ものごとに精進し、自らの反対側からの使者とも和解し、こちらのあるべきものを伝え、ゆったりとした流れの中で栄光を掴むものこそ、皆の上に立つ者の所存ではなかろうか。

さするがまでに、万事、自身の浮き沈みに対する俯瞰により時代の流れを悟り、自分自身の達成のために合間をかいくぐり、ずる賢さという名の一点集中力にて射的のように、ものごとを成し遂げる姿こそ、半永久的におのれを輝かせ続け、ひいては周りを立て続けることになるのではないかと思うことである。

自身をまさに、善なり、悪なり也、と申すものあれど、それに対し、事実を述べつつも手を差し伸べては褒めたたえ、割合の嘘にて観衆の支持を得、逃げないようにして逃げることこそ、我が、現時点での王道である。

批判すべき者は、あろうか?

名ばかりのものよ、利益と共に、ともに歩まん。