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saboritai
堕落
いつからそんなことを、考えていたのか
思い出したように携帯を開く。
もう携帯を開く時代ではないのか。
ああそうだった。
電車で揺られてるこんな気持ちを誰が買い取ってくれるんだろう。
適応って言葉は僕を酷く困らせる。
社会で適応にできなくなっている僕は、一人の時が多くなった。
悪いことではない。特に嫌なことはひとつもないのだけれど。
なんでだろうか。なんというか。
空っぽなんだ。
空いた穴を探したいわけでもないし、なにかあるわけでもないけれど。
すこしだけ深呼吸をして鍵を開けてみよう。開いたドアにはきっとなにかが。
夏に革ジャンを着ることがこんなにも暑いということを思い知りあの大好きなミュージシャンの偉大さを知った。そんな少しだけ暑い日のこと。
僕の人生は狂い始めなきゃ。
だから人生は楽しいのかもしれない。
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