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自己を生かすための算命学


算命学は占いとして世に知られていますが、中国の殷の時代から発展してきた、星の運行をもとにした暦や、宇宙の法則を表した陰陽五行説などの理論をもとにしている、「自然であるということ」「あたりまえの状態」というものを学ぶことのできる、学問でもあります。

わざわざ「あたりまえ」を学ぶなんて……と思われるかもしれませんが、知るほどに自然の摂理(あたりまえ)というものが、人間にもあてはまることがわかります。星の運行のような宇宙の絶妙なバランスを読み解いた「あたりまえ」の姿を学ぶのです。


その「あたりまえ」にこうなるだろう、という運気を、見事に過去から未来まで読み解くことで、算命学は占いとして広く世に知られることになりました。占いとして「過去や未来が当たる」ということも大切な算命学の部分ではあるのですが、占いであることで、当たる、当たらない、などの次元で語られることがもったいないようにも思うのです。


算命学の真髄を知るまでには、何年も勉強を積み重ねることが必要です。
なので、ここでは算命学の占技ではなく、「些細なことにこだわらず、悠々と自己を生かして生きていく」(高尾義政)ために、算命学の中から私が知ってよかったと思うことを書き記していきます。

人間の本能を知って自己を生かす

五行に分類される人間の本能

算命学では、人間の本能を五行説の五行(木性・火性・土性・金性・水性)に配当しています。

・守備(木性)
・伝達(火性)
・引力(土性)
・攻撃(金性)
・習得(水性)

この5つの本能をバランスよく持つ人、そうでない人がいます。
ほとんどの人が、この5つのどこかに偏りがあります。持って生まれた偏りと、環境などの要因で偏る場合があります。
偏りがある、ということは何か他の本能が欠けているということでもあります。
平均してこの5本能が備わっている人は、何事にもバランスよく対処していける面を持ちます。なので、バランスがいい人は平穏に生きていきやすいのです。
それでも、一生を平穏に過ごせる人は稀ですし、何も起こらず平穏無事に一生を終えるとしたら、それがその人の幸福度に繋がるかは別の問題です。

守備の本能が強い人は、現状をなかなか変化させません。自分の考えに固執し、それを変えずに守り通す力が強いのです。他人からは「頑固」な人と映ることもあるでしょう。
そのことは、時代や物事が変化していくときに不利に働いたりすることもあるかもしれません。でも、何か物事を成し遂げるためには、こういった面も必要です。

伝達の本能が強い人は、何かを伝えたり、表現したりします。その方法は話すこと、書くこと、描くこと、踊ること、様々な方法があります。見たり聞いたりしたことを、ありのまま伝えることも、芸術に昇華して伝えることも伝達の本能です。

引力は引きつける力、その人の魅力にも繋がります。愛情も引力です。引力の本能が強い人は、様々な人を引きつけます。引きつけるために、人のために動くのです。他者のために動くことが、人を引きつけることになるのです。

攻撃は目的や目標を持ち、状況に合わせて臨機応変に行動することです。攻撃というと、勇敢なイメージや闘争もありますが、主には前進力です。前進も後退も攻撃の中の動きです。目的・目標を見失うと、攻撃はうまくいきません。

習得は学びです。体験から学んだり、先達や書物などから学んだりします。学びを深めることで冷静な視点を持つことができます。広く浅く学ぶことも、ひとつのことを深く学ぶことも習得することになります。

自分はこの本能が強い、弱いというのがわかると、強いものを生かしたり、弱いものを強めるよう努力したりできます。また、他者を冷静に見たいときにも活用してみて下さい。

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