46・カッコイイ先輩になるには

以前
タタオ「オレ、後輩にカッコイイって言われた」
私「お~~~」
タ「何でかわかる?」
「よく働くから」
「何でそーなるんだよ!?
かーちゃんがオレを褒めるのってそればっかり」

 
タ「違うよ。オレにはカッコイイ先輩がいたからだよ
おしゃれで、悪いこともやるけど、ホントにひどいことはやらない。
その先輩に憧れて、真似したからだよ。
中2のとき、その先輩にカッコイイ所に連れてってもらったんだ。
車はみなアメ車やアメリカンバイク。
男は黒の革ジャン着て、女の子もみんなおしゃれだった。
ここは、日本じゃない、アメリカかと思ったよ」
カッコイイ先輩にカッコイイところに連れて行ってもらったタタオの驚きとワクワクした気持ちが伝わってきた。
私も青春時代、ローリング・ストーンズなどのロックやミニスカートなどにワクワクしたものだった。
タタオも そんな青春の気分を味わうことが出来たんだね。
 
タタオ「カッコイイ先輩に憧れて、その先輩の真似をしたから、オレも少しはかっこよくなれたのかも。
本当に悪いことするやつらには、悪い先輩がついているんだ。
カンパと称してカツアゲ、
教育と称してリンチ。
そんなのカッコよくないからやりたくない。
かといってきれいごとだけじゃやっていけない。
強くならなくちゃ、NOって言えない。
強さっていうのは気持ちなんだ。
どんなにやられて帰ってきても『オレは負けてない』って思って
次の日また行く。
相手だってだんだんめんどうになってあきらめるんだ」
 
私の知らないところで、タタオも人生学んでいたんだ。
カッコイイ先輩の真似をしながら。
かっこよさっていうのは生き方なのね。
タタオはいい先輩に出会えて、幸せな青春だったね。
 
タタオ「カッコイイ先輩には、それに合ったカッコイイ後輩がつくんだ。
だから、オレの後輩だって、カッコイイよ」
私「お~~~」
 

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