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37・R・ストーンズ好きのスピリット・2~Too Tight


中学生の息子が 土曜日でもないのに夜中の12時過ぎまで遊んできた。
(てことは、土曜日は大目に見てたらしい)
夫に「叱ってよ」というと、夫は
「オレは自分の叱るときくらいわかってる。お前に言われたからってホイホイ叱れるか。オレはお前のロボットじゃないんだ」
という ”さすがロック好き 自分を持ってるね~” のお答え。
と感心してる場合ではなく、夫の応援を頼めない私はヒジョーに面白くない。

息子「友達が、夜遊びさせてくれないってキレてたけど、うちは何でも許してくれるので、キレようがない」
代わりに、私がキレてましたけど。

いくら、子供の気持ち重視といっても、なんでもOKってわけじゃないのよ。
こうなりゃ、私だけで仕返ししてやる!(何の仕返しだよ)
次の日の息子のお弁当は、白いごはんにゴマ塩一ビンだけだった。
好き勝手してると報復があんのよ。
開けてびっくり、お弁当。ザマーミロ。
帰って来た息子に「おいしいお弁当ありがと」と笑いながら言われた。
「友達がかわいそうって言ってふりかけくれた」 
よかったね、いい友達もって。


それ以来、子供が何かしでかすたびに、こっちも報復してやった。
たとえば、子供のものだけ洗濯しない。
いーのよ、好き勝手やっても。
その代わり、好き勝手やって洗濯してもらおうなんて甘いのよ。
好き勝手やりたけりゃ、洗濯は自分でしてね。
(放課後忙しい不良は洗濯してる暇なんてないうえ、気に入った私服はごく少ない・・・これは困るはずと私は考えた)


子供が何かやるたびに必ず報復してくる母親を、娘のキキコは友達にグチる。
「おかあさんたら、私の洗濯物だけより分けて部屋にもどしておくんだよ。その方がよっぽど面倒っだてのに。
『はやく洗濯しとかないと、明日雨かもよ~』なんてイヤミまで言って」
「お兄ちゃんにグチったら、『それがウチの子の通る道だよ』だって」

「たまには、他の母親みたいに『どうしてこんな子に育ったの?』って泣いててくれないかな」

どうしてって、私が育てたからに決まってるじゃないの!
不良になるようにと一生懸命育てたわけじゃないのに、こうなったのよ!
家庭が円満なら子供は不良にならないなんて 誰か言ってた気がするけど、家庭が円満でも、子供は不良になるのよ!
アタマにくるのと、仕返しを考えるのとで わからない原因探して泣いてるヒマなんかない!

キキコ「うちのおかあさんは、子供の教育のためにやってるんじゃないのよ。子供に勝手な事されて面白くないから仕返ししてるだけなんだから」



今までは ”真面目に生きてきたのに子供が不良になってかわいそうな私”
と思っていたが、やっぱりR・ストーンズ好きのスピリットで、私は私で
しっかり応戦していたのだった。
それに これまでは子供の不良は夫のDNAと思っていたが   
表面には表れないが心の中に暴走要素を隠しもっていたらしい私のDNAも
否定できない気がしてきた。


ブリッジズ・トゥ・バビロンのなかの「Too Tight」


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