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共に学びあう場を作るファシリテーター

私が最初にファシリテーションを学んだのはいつだったかな・・・と、この記事を書く機会に振り返ってみた。多分、2005年だと思う。(その翌年の2006年に日本ファシリテーション協会に入会したので)

この頃、大学のキャリア講師仲間と、キャリアデザイン授業のテキスト作りを行っていて、この授業では、教えることを手放そう。学生が考え、発言し、互いから学びあい、そして気づくをサポートする、そんな授業を作っていくということで、講師陣一同で、日本ファシリテーション協会の方に講師に来ていただき、みなでじっくり学びあったのが最初のように思う。

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ファシリテーションとは、発言・参加・相互理解・合意形成を促進する役割であると学び、そのときの研修も超参加型で、部屋に閉じ込められた人をどう脱出させるかというようなワークをして、講師陣みんなで机や椅子を移動させながら、汗をかき、動き回り、大笑いしながら学んだ。インプロ型のワークショップは楽しいだけでなく、身体を使うことで体感することが多く、普段、頭で色々考えがちな私たちの心を解き放ち、ワークショップのあと、こういった気づきを授業の中でどう設計できるかという話を延々と語り合ったのを覚えている。

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大学でのキャリア授業は教室で行うときもあれば、体育館で行ったときもある。私はキャリアデザインの最終日は、いつもみんなで1つの大きな円を使い、ボールを投げてバトンリレーしながらそれぞれのキャリアデザインを発表したり、楽しい工夫もいれながら進めることで、普段なかなか発言しない学生がイキイキと語りだしたり、全員で1つの場を作っている一体感を味わいながら、こういう学びは企業でも必要で、学生たちはもちろん、企業研修もワークショップ型にしていったのがこの頃だった。

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ワークライフバランスも、ダイバーシティも、これまでとこれからを考える上で、未来志向が重要で、バッグキャスティングでみんなで未来を描くワークショップができるようになるため、イノベーションファシリテーターを学んだり、多くのフューチャーセッションを行うようになっていった。

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学生たちとも、大学の枠を超えて、他大学の学生たちが集まり、夏休みに自分たちの未来をシュミレーションするプロジェクト型のワークショップを担当し、学生たちがアプリ開発をするような場をシナリオプランニングの手法を使いながらファシリテーションしたり、

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関東・関西・九州の大学をオンラインで繋いで、リーダーシップを考えるワークショップを行ったり、学生たちも自分たちが順番にファシリテーターになっていく場をみながら、教育の場でも、地域の場でも、企業の場でもみんながファシリテーターを目指していけるといいなと思うようになっていき、今は組織内ファシリテーター育成やファシリテーター型リーダー育成にも力を入れている。

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そして今、一番力を入れているのは、対話型組織開発。みんなで語り合い、学びあい、組織もチームも関係性も高めあっていければと、対話の場をどう設計するか、当たり前にいつでも対話が生まれる組織にしていくお手伝いをしている。

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話し合いを可視化し、お互いにフィードバックしあったり、様々な視点を学びあう中で、よりよい選択・よりより合意形成をしていく。

以前、パソコンインストラクターをしていた私は、最初なかなか「教える」スタイルが手放せなかったり、「楽しい」を優先させるため、なかなか深い場を作ることができず、悩んだ時期もあった。いや、今でもそのあたりは思考錯誤している。

でも最近は、ただ楽しいではなく、お互いを知る楽しさの先にある、考える楽しさ、学びあう楽しさ、聞く楽しさから生まれる深い対話の場に立ち会えることもあり、ファシリテーターとして、もっともっと経験を積み重ねながら、一人ひとりの力から生まれるエンパワメントな場づくりを広げていきたいと思っている。

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豊かなコミュニケーション、豊かな関係性を育んでいくお手伝いができるファシリテーターとして、やれること、やりたいこと、これからも取り組んでいこう。

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