マガジンのカバー画像

震災文学

21
2023年夏から実施している「震災文学読書会」関連の記事です。
運営しているクリエイター

#bookreview

有限の文明を生きる思考――加藤典洋『人類が永遠に続くのではないとしたら』(新潮社…

3・11から三年半。あのとき、福島第一原発が次々と爆発していく映像を目にしながら、私たちは…

滝口克典
2年前
1

AV女優に見る震災の影――山川徹『それでも彼女は生きていく:3・11をきっかけにAV女…

東日本大震災をきっかけに、AV(アダルトビデオ)の世界に足を踏み入れ、自らの裸や性行為をさ…

滝口克典
2年前
4

生活者目線の支援策探る――三好亜矢子・生江明編『3.11以後を生きるヒント:普段着の…

東日本大震災から約二年。被災した人々に対し、さまざまなアクターによる多彩な支援が行われて…

滝口克典
2年前
2

被災地に見た希望の種子――赤坂憲雄『3・11から考える「この国のかたち」:東北学を…

東北芸術工科大学・東北文化研究センター在任時に著者(学習院大学教授)が立ち上げた知の運動…

滝口克典
2年前
1

地方の在り方を明らかに――開沼博『「フクシマ」論:原子力ムラはなぜ生まれたのか』…

「福島県いわき市出身、20代の大学院生による、福島県浜通り地方の「原子力ムラ」(原発を受け…

滝口克典
2年前
3

語られるNPOの本質論――村井雅清『災害ボランティアの心構え』(ソフトバンク新書、2…

本書は、3.11以後、私たちの日常の一部と化したかに見える災害ボランティアという存在について…

滝口克典
2年前
3

当事者性にあふれた議論――赤坂憲雄・小熊英二編『「辺境」からはじまる:東京/東北論』(明石書店、2012年)評

3.11により私たちの意識は大きく変わった。自然災害への感度は明らかに上昇したし、原発や放射性物質に対する関心も増した。だが、私たち東北人にとっては、東北が近代日本(とその象徴たる東京)を稼働させるための植民地であった/であるという事実への気づきが最も大きい。 この論点は、震災直前まで東北芸術工科大学(山形市)を拠点に「東北学」を唱導してきた民俗学者・赤坂憲雄、近代日本精神史の大胆な書き換えに挑む社会学者・小熊英二などが災後各所で提唱してきたものである。しかし、残念ながらそ

復興に寄与する山形の文化実践――是恒さくら・高倉浩樹[編]『災害ドキュメンタリー…

東日本大震災の経験がそれ以前のさまざまな災害のそれと異なる点のひとつに、映像メディアとの…

滝口克典
2年前